インスリンの分泌促進に関わる健康食品とメディカルダイエット

血糖値が上昇したときには、膵臓から血糖値を降下させるホルモンのインスリンが分泌されます。インスリンには細胞にブドウ糖を取り込むときに作用するGLUT4というグルコース輸送体が細胞膜に近づいて、ブドウ糖を引き込んでいきます。
膵臓を刺激してインスリンの分泌を促すことで血糖値の上昇を抑制する健康食品の成分としては、カイアポイモ、クロム、バナジウム、バナバがあげられます。この成分の摂取タイミングですが、血糖値が上昇している30~60分間に摂ることで効果を発揮するので、成分が肝臓に届くまでの30分ほどの時間を考慮して、食事の前後に摂ります。
カイアポイモはブラジルのカイアポ山地に自生する白甘藷の一種で、インディオの健康食として使われてきました。皮の近くに多く含まれている酸可溶性糖タンパクのCAFにはインスリン分泌促進作用とともに、インスリンの分泌量が少なくても血糖値を抑えるインスリン作用改善効果があり、血糖値を正常化させる作用があります。
カイアポイモは土壌中のミネラルを多く吸収しており、中でもカリウムが豊富に含まれます。カリウムによってナトリウムを排出させ、血圧を降下させる働きがあります。
クロムは糖質や脂質の代謝に関わるミネラルで、体内では肝臓、腎臓、脾臓、血液に存在しています。インスリンが細胞と結合してブドウ糖を取り込む働きを改善して、血糖値を低下させる作用があります。
バナジウムは微量ミネラルの一種で、インスリンと似た働きで血糖値を上昇しにくくさせる作用があります。富士山の伏流水に多く含まれるとされますが、これは湧水に含まれる量として最も多いというもので、豊富に含まれる魚介類や海藻と比較すると微量でしかありません。
バナバはフィリピン、インドネシア、タイ、インドなどの熱帯、亜熱帯に自生する薬用植物で、葉に含まれるコロソール酸はインスリンと同じような働きがあり、血糖値を低下させる作用があります。