インターバルウォーキングは中強度の速歩でよいのか

インターバルウォーキングは、普通歩行と速歩を交互に繰り返す歩行法で、もともとは中之条研究の実践をする中で発想されました。中之条研究では高齢者は1日に1万歩ではなく、8000歩にして、そのうち20分間は中強度の速歩を行うのが最も健康維持によいという結果が出されています。20分間の速歩は1回のウォーキングで達成することはなくて、合計で20分になればよいので、10分速歩を2回でも5分速歩を4回でもよいことになります。どんな歩き方でもよいというのでは、実際に歩こうとする人にはわかりにくく、信頼性にも関わることなので、プログラム化しようというので速歩の時間をいろいろと試してみて、中強度の速歩を10分間行ってから20分間の普通歩行をするのが平均的に脂肪減少効果が高いことがわかりました。
速歩といっても、スピードはさまざまで、心肺機能を高めて、代謝機能を高めるのは時速5.5kmのスタスタと歩く速度で、消費エネルギー量は4.5kcalとなります。これが中強度の速歩のスピードで、なんとか会話ができる程度の速歩となります。しかし、インターバルウォーキングでの速歩は大股での全力歩きをする方法で、この速度だと1分間の消費エネルギー量は8kcalにもなります。ジョギングの時速は10kmほどで、消費エネルギー量は5.5kcalなので、ジョギングよりも多くのエネルギーが使われることになります。この歩き方は、会社に遅れそうと走らないまでも必死になって歩いているのと同じ速度となります。
大股の全力歩きとなると10分間でもきつい状態です。そこで一般のインターバルウォーキングでは「通常歩行20分→中強度歩行10分→通常歩行20分→中強度歩行10分→通常歩行20分」を1セットとしています。最も効果が高い全力歩きでは「通常歩行10分→高強度歩行5分→通常歩行10分→高強度歩行5分→通常歩行10分→高強度歩行5分→→通常歩行10分」を1セットとしています。3回の合計で速歩は15分間となりますが、中強度から高強度に高めることによって15分間でも相当の身体的負荷がかかります。