ウォーキングで免疫が高まる理由

ウォーキングの効果がメディアに取り上げられる機会が増え、その効果として血流促進や心肺機能の向上、ダイエット効果、検査数値(血圧、血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロール値)の改善などが紹介されています。番組の企画としては、他に魅力的な効果を伝えたいということで相談を受けていますが、今は免疫の向上の話をしています。
免疫を向上させる理由は複数ありますが、今回、仕組みとして話したのは血流の促進による免疫細胞のスムーズな流れです。免疫細胞の白血球とリンパ球は血液の中を流れています。流れがよければ、もしも病原菌などの闘うべきものがあったときには、そこにいち早く駆けつけて、対処することができます。
消防車にたとえると、火事が起こったときに、すぐに駆けつけられれば小火(ボヤ)の段階で消火することができます。ところが、道が混雑していると渋滞に巻き込まれて、サイレンを鳴らしていても到着に時間がかかって全焼してしまうかもしれません。
渋滞の原因は血液中に多くなりすぎたブドウ糖と中性脂肪です。ということは、ブドウ糖と中性脂肪が適度な量であれば血流の低下を防ぐことができるわけです。さらに運動によって血流がよくなれば免疫が高められるわけですが、有酸素運動は酸素を用いて細胞のミトコンドリアの中でブドウ糖と脂肪酸を燃焼させてエネルギーを作り出しているので、血液中のブドウ糖と中性脂肪を抑制することができます。だから、有酸素運動の代表のウォーキングをすすめているわけです。