エネルギー代謝は簡単に説明できるのか

エネルギー代謝は健康維持にもダイエットにも重要な役割をしています。エネルギー代謝のメカニズムを理解して実践すれば、日本メディカルダイエット支援機構のモットーでもある“無理なく無駄なく”を体感することができます。そこでメディア関係者からの問い合わせには、エネルギー代謝のメカニズムを紹介しているのですが、例えばテレビ番組で取り上げるときには図解をして、場合によっては譬(たと)え話を入れたりするので、できるだけわかりやすい説明をしてほしいと言われます。
わざわざ難しい話をしているつもりはないのですが、エネルギー代謝の説明をするときには細胞の中のミトコンドリアの中にあるTCAサイクル(回路)の話をする必要があり、TCAサイクルで起こっている電子の移動によってエネルギー物質のATP(アデノシン三リン酸)が発生するという話になると、これ以上は理解不可能ということになってしまいます。譬え話は可能ですが、あまりに簡単な話にすると事実とかけ離れていって、理解をしたつもりでも、実践に活かせないということにもなります。
さすがにATPが発生したあとにADP(アデノシン二リン酸)に変化するときにエネルギーが発生するというような話をすると、どんどんとわかならくなっていくので、これは後回しにするか省略するかしたほうがよさそうです。ちなみにATPはアデノシンのリボースに3個のリン酸が結びついたもので、アデノシンはアデニン(有機化合物)とリボース(糖)が結合した核酸を構成するヌクレオシド(塩基と糖が結合した化合物)です。ATPからリン酸が1個離れてADPになるときにエネルギーが発生しています。
ここまでくると、もう何が何だかわからなくなるので、テレビ番組で何を伝えたいのかによって、紹介する内容を変えて、その裏付けだけを図解できるように説明しています。具体的な内容については、これから徐々に出していくようにしますが、さりげなく伝えている代謝の話も実際は複雑な話を簡単にまとめようとする努力を現場はしていて、私たちもそれなりの協力をしているということを知ってもらいたくて、こんな話をさせてもらいました。