グルコサミンの前に膝のケア

年齢を重ねて膝の動きが悪くなり、痛みが出てきたら、グルコサミンを摂ればよいという発想をしがちですが、軟骨成分を摂れば、それで痛みが解消されるというほど膝のメカニズムは単純なものではありません。日本メディカルダイエット支援機構ではサプリメント情報の教育を行っていて、グルコサミンやコンドロイチンの有効性を伝えていることに加えて、相談役の薬学博士が日本で初めて一般にグルコサミンとコンドロイチンを紹介した専門家であることからグルコサミンは効かないとは言うつもりはないのですが、使うタイミングは追加しておきたいことです。
膝の動きがよくない人が特に痛みを感じるのは、階段の昇り降りのときよりも、座ったところから立ち上がるときです。その理由として説明されているのは、膝間接を包んでいる滑膜の中の液体の状態の変化です。滑膜というのは風船のような形をしていて、それに関節が包まれています。俗にいう“水が溜まる”というのは、滑液が増えすぎた状態で、これは関節が炎症を起こすことによって生じています。
関節の軟骨の成分は血管を通って滑膜の中に入ってから軟骨まで届けられます。関節が動くと滑膜が動いてポンプ作用によって血管から成分が引き込まれていきます。膝が動くことで成分が順調に流入しているときには滑膜の中の成分である滑液は流動性がよいのですが、流入が滞ると滑液がセリー状になって関節の動きが悪くなります。
それでも立ち上がり、歩いて膝を動かしていると流入によって滑液が液状になっていきます。動きが悪いときに、痛みがあるからといって動かないでいると、ますます動かないようになっていきます。そこで膝の動きが悪いと感じたときには膝の皿(膝蓋骨)を手で動かしたり、無理がない範囲で曲げ伸ばしすると、滑液がセリー状から水状になります。こういったことをして、よく歩くようにして、それでも動きがよくなくて、痛みが続くようなら軟骨成分のグルコサミンと、軟骨成分である潤滑成分でもあるコンドロイチンの摂取を考えてよいということです。