サプリメントには効果的な摂り方が表示できない

サプリメントは、効能効果を表示して販売することが法律によって禁止されています。だから、自分に適したサプリメントを知ることができないという問題点があるのですが、この効能効果を言えないという本来なら弱点であることを逆手にとって、イメージ優先で販売されているサプリメントも多々あります。
サプリメントに使われている素材は、同じ種類の植物であっても、どの分類のもの、どの産地、どの季節のものに有効成分が多く含まれているかがわかっていて、どの部位を、どんな加工法をすれば一番有効成分が多くなるのか、ということについても研究が尽くされています。また、保存法や他に組み合わされた成分との相性、そして、いつ摂ると吸収されやすいのか、身体の中で作用しやすいのかも判明しています。
サプリメントは決して安いものではないだけに、消費者にとっては最も効果が得られる商品を探すための情報と、最も効果がある摂取タイミングは非常に重要なことです。その重要なことが、どこを探しても見つかりません。見つからないというよりも、書かれていません。というのは、用法用量を示すことも法律違反となるからです。
摂取タイミングは用法で、食前、食中、食間、空腹時などを指します。用量は医薬品でいうと大人は○錠、病状が重いときには○倍の量といった表記です。サプリメントの販売のときに、予防では1粒、改善では2粒といった書き方をしているものとなりますが、これが用法に当たって法律違反となります。
サプリメントは医薬品と同じ錠剤やカプセルの形をしているものが多くあって、「錠」と表現したくなるところでしょうが、「錠」は医薬品に使うことができる言葉で、サプリメントは「粒」が一般に使われています。ここを間違っただけでも違反となります。
しかし、用法を間違えると効果が低下するか、まったく効果がなくなるものもあります。空腹時に摂るべきものを食後に摂ったら胃液によって分解されて、せっかくの成分の有効性が失われることは普通にあることです。これとは逆に食後に摂ることで、脂肪によって分解されてから吸収される成分を空腹時に摂ったら、まったく吸収されずに素通りすることになってしまうのです。