ノルディックウォーキングとポールウォーキングの歩き方

ノルディックウォーキングとポールウォーキングの違いについては、これまでに何度が触れてきていますが、年齢を重ねて普通の速度の歩行もできにくい人を対象にして、どう違うのかということは触れてきませんでした。触れてこなかったのは、このコーナーは文字数が限られているからで、たっぷりと語る時間があるセミナーなどでは詳しく説明しています。中でもインターバルウォーキングの講習では、ノルディックウォーキングとポールウォーキングの使い分けは重要になるので徹底的に話をしています。
ノルディックウォーキングはポールを持って、これを地面につきながら歩くもので、冬場のクロスカントリースキーの夏場のトレーニングとして始まった経緯があることから、ポールはスキーのストックと同じような使い方をするのが基本です。ノルディックウォーキングは北欧で始まり、世界に広がっていきました。それに対して、ポールウォーキングはノルディックウォーキングを参考に日本で開発されたもので、ノルディックウォーキングがポールを後方に大きく押し出すのに対して、ポールウォーキングは身体を支えるように前について歩きます。ディフェンシブ方式と呼ばれることもあるように、歩行を補助して転ばないように長く歩けるようにする歩行法とされています。
両足だけで歩くと早歩きどころか普通歩行もできない人は、ポールで支え、上半身の動きも使って歩くことで普通歩行も可能となります。年齢を重ねていくことで早く歩けなくなる原因の一つに、まっすぐとした姿勢で歩いていないことがあります。身体が左右に傾くと、左右の筋肉を均等に使って歩けないので、どんどん筋力が弱まることになります。ポールを使うと、杖をついているのと違って、左右のバランスが取れた歩行法となります。年齢を重ねると首が前に出て、背中が曲がった歩き方になってきますが、ポールを使うと身体が起き上がって、背筋が伸びて姿勢がよくなります。歩くことで鍛えられる筋肉は、正しい姿勢で歩くことによって刺激されて増えていくので、できるだけ早く実践することをすすめています。