ノルディックウォーキングのポールでポールウォーキングする高齢者

地方の駅から駅の間(1駅分)をノルディックウォーキングで歩いていたときのこと、少し離れたところをポールウォーキングで駅に向かう高齢者を見かけました。70代半ばに見えました。運動のためにポールを使って歩いているという感じではなくて、杖のように身体を支えて歩いていました。その姿を見ているだけでも、手にしているのはポールウォーキング用のポール、つまりポールを身体の前側について、身体を支えながら歩くためのポールと感じました。
しかし、駅に近づいてきて、その高齢者との距離が短くなってきたときに、ノルディックウォーキング用のポールで、グローブを手首に止めて、しっかりとグリップを握っていました。問題はポールの地面に設置する部分の形状で、ポールウォーキング用のポールの先のゴムパッド(キャップ)は丸型か平らになっています。これはポールを垂直から少し斜めにつくからです。それに対してノルディックウォーキング用のポールのゴムパッドは斜めになっています。これはポールを後方について、後方に押し出す歩き方をするためです。
ポールウォーキングをするのに、ポールのゴムパッドが斜めになっていたら道路に設置する部分が狭くなって、身体を支えにくくなります。支えにくいのに身体を支えようと力を入れると、不安定になって、かえって危険なことになります。その高齢者が使っていたポールは、私たちも憧れを持つドイツ製のもので、ノルディックウォーキングでスイスイ、グイグイと歩くためには優れているものですが、これをポールウォーキングのために使うとなると、こんなにもったいないことはありません。
その地域で、私たちは通常のウォーキングのほかに、ノルディックウォーキング、ポールウォーキングを健康目的で実施していて、ポールを使ってのウォーキングについては、やっと始めたところです。このような光景を目にすることがないように、もっともっと普及に努めなければいけないと感じたものです。