フルーツ酵素は選び方でダイエット効果が違う

フルーツを食べる代わりに、フルーツを材料にして作られた酵素飲料を飲んでダイエットしようと考えている人も少なくありません。野菜を食べる代わりに野菜ジュースで済まそうとする人と同じかもしれませんが、野菜ジュースの中には野菜の成分で重要な食物繊維を取り除いたものがあります。フルーツの酵素飲料にも酵素と呼んでいいものと、本当に酵素が含まれているのか疑問があるものも存在しています。酵素飲料は植物を乳酸菌や酵母などによって発酵させたものです。酵素は一定の温度を超えると破壊されるので、高温で加工された場合には酵素が破壊されていて、酵素ではなくて、酵素によって発酵した結果の糖分が残っているだけというものもあります。
酵素によって発酵するためには糖質が必要で、フルーツに含まれている果糖やブドウ糖は特に発酵させる力が強くなっています。野菜や野草などを材料とした酵素飲料も発酵のためにフルーツが使われています。酵素は、細胞の中にあって化学反応を行っている触媒として働く成分で、植物の細胞にも動物の細胞にも含まれているのです。
フルーツの酵素を摂ると、これが人間の身体の酵素になるわけではありません。体内の酵素(維持酵素)は、消化酵素と代謝酵素があり、フルーツの酵素は消化酵素の役割をしています。1日に使われる維持酵素の量はほぼ決まっていて、食事によって食品から摂る消化酵素が少ないと体内で分泌される消化酵素が増えて、代謝酵素が減っていきます。それに対して消化酵素を多く摂ると分泌される消化酵素が減り、代謝酵素が増えて、細胞の働きが高まり、エネルギーも多く作られるので体脂肪が減少していくことになるのです。
フルーツの酵素を摂ると、消化酵素の分泌量が少なくて済むので、それだけ全身の細胞を働かせる代謝酵素が増えることになり、細胞の働きがよくなり、酵素によって細胞の中で作り出されるエネルギーが増えることになります。エネルギーが発生するときには、そのエネルギー源として糖質と脂質が使われて、これがダイエットにつながります。細胞で作り出されたエネルギーは、そのエネルギーの中でしか使われないので、全身の代謝酵素が多くなることによって、細胞一つひとつの働きを高めていくことができるようになるわけです。