ポールウォーキングはノルディックウォーキングと違うのか

ポールを用いてのウォーキングは、クロスカントリースキーの夏場のトレーニングとして北欧で発祥した歩行による全身運動で、一般にはノルディックウォーキングと呼ばれています。北欧ではスキーウォーキング、フィットネスウォーキングなどとも呼ばれています。距離スキーのようにポールをついて後方に押し出して推進力を使って前進するのが基本的な歩行法で、我が国ではノルディックウォーキングといえば、この歩行法を指しています。これに対して、ポールを前方について歩行をサポートするものはポールウォーキングと呼ばれています。
この後者の補助スタイルのウォーキングは日本で誕生しました。日本ウオーキング協会が新たな生涯スポーツとして取り組み始めたときには、スキーのストックを使って土の上を歩いていました。専用のポールが開発されて、今のポールウォーキング式の歩行法の普及が始まったわけですが、日本ウオーキング協会とともに進んできた全日本ノルディック・ウォーク連盟はポールウォーキングではなく、ノルディック・ウォークとして普及をしてきました。
ノルディック・ウォークはポールウォーキングから始まったものの、今ではノルディックウォーキング式のポールと歩き方をするのはアグレッシブタイプ、前方につくのはディフェンシブタイプと区別して、それぞれの人に適した両方の歩き方を紹介しています。全日本ノルディック・ウォーク連盟と、その下部団体の都道府県協会から指導者を派遣してもらうと、体験用のポールはディフェンシブタイプで、指導者はアグレッシブタイプということもあります。
ノルディックウォーキングを普及する日本ノルディックウォーキング協会、日本ノルディックフィットネス協会は、各団体が定めた歩き方を普及しています。ポールウォーキングを普及する日本ポールウォーキング協会も独自の歩く方を普及していますが、全日本ノルディック・ウォーク連盟は正しい歩行法が身につけられれば、どちらのポールでも、どちらの歩き方でもよいという柔軟な考え方で普及しています。
日本メディカルダイエット支援機構では、速歩と普通歩行を交互に繰り返すインターバルウォーキングを指導していますが、その中で速歩の代わりにポールを使った歩行法も採用しています。ポールを使って歩くことによって、ポールを使わなくても正しい歩き方をすることができるようになることを目的としています。ここがノルディック・ウォークと共通しているところです。
従来のノルディックスタイルのウォーキングもノルディック・ウォークも、そしてポールウォーキングも、すべてをノルディックウォーキングと位置づけて普及している日本ノルディックウォーキング振興会も同じスタンスで、この団体の指導者が日本メディカルダイエット支援機構の理事長の師匠です。