メディカルダイエットとりんごポリフェノール

ダイエットに効果があるサプリメント成分は数多くあります。エビデンス(科学的根拠)を示して機能性表示食品として認められた商品だけでも、数多くの種類が使われています。その中には成分は異なっていても機能が同じものが複数あるのですが、「この機能は、この成分だけ」というものもあります。その中でも私たちが注目しているのは、日本人の体質の特徴に合わせたメディカルダイエットの手法と合致した成分である“りんごポリフェノール”です。一般にはりんごポリフェノールは複数のポリフェノールが合わさったものを指すのですが、私たちが注目しているのはプロシアニジンで、りんごポリフェノールの60%ほどを占めています。
プロシアニジンには強い抗酸化作用があり、細胞の酸化防止だけでなく、血液中の脂肪の酸化も防止します。また、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLを低下させることも知られているのですが、研究が始まったばかりのときには、なぜダイエットに結びつくのかは判明していなかったのです。それかいつのことかというと、ニッカウイスキーがりんごの研究をしていた今から30年ほど前のことで、未熟果の抗酸化作用が確認されました。ニッカウイスキーは会社が始まったときにウイスキーを寝かせておく長い期間にりんごのジュースを販売していました。その当時の社名は日本果汁で、略してニッカとなりました。今ではニッカウヰスキーはアサヒグループですが、アサヒグループはサプリメントの研究にも力を注いでいます。
このプロシアニジンが、どうしてメディカルダイエットと関係があるのかということですが、最新の研究で、若摘みのりんごのプロシアニジンは脂肪分解酵素のリパーゼの阻害と肝臓での脂肪酸合成酵素の阻害が確認されていて、これが科学的ダイエットの基本的なことと関わりがあるからです。脂肪はリパーゼによって分解されて脂肪酸になることで吸収されます。分解量が多ければ、それだけ蓄積に回る量も多くなります。また、肝臓で多くの脂肪酸が合成されると、これが中性脂肪となって脂肪細胞の中に移動していくことになります。
リパーゼは筋肉の中で脂肪を分解して、細胞の中のミトコンドリアでの燃焼を進める作用もあるのですが、さすがのプロシアニジンも、その効果はないようで、胃腸での分解阻害までとなっています。こういった酵素の働きを有効に使って、無理なく無駄なくダイエットを進めていくことを私たちは紹介しているので、サプリメントからメディカルダイエットの話をするときに使うようにしています。