三大ヒトケミカルで代謝をコントロール

三大ヒトケミカルのR‐αリポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は、代謝促進成分ということで、体脂肪を減らすことばかりが注目されがちですが、健康のために体脂肪を増やさなければならない人もいます。また、代謝を高めることによって筋肉を増やすこともできます。
体脂肪を減らすためには、脂肪酸の代謝を促進するL‐カルニチンとTCAサイクルでエネルギー産生を促進するコエンザイムQ10が有効となります。運動によって脂肪細胞に蓄積されている中性脂肪を分解するためにはエネルギーが必要で、L‐カルニチンとコエンザイムQ10によって発生したエネルギーが主に使われます。
糖質の摂取によって血液中のブドウ糖が増えすぎると、肝臓での脂肪酸合成が促進されて、蓄積される中性脂肪が増えていきます。R‐αリポ酸によってブドウ糖の代謝が促進されると血液中のブドウ糖が減ることから、肝臓での脂肪酸合成を抑えることができるようになります。
体脂肪が過剰の場合には減らすように身体は働き、逆に体脂肪が不足している場合には増やすように身体が働くのが正常な状態です。しかし、体脂肪がつきにくい体質の人がいて、脂肪が含まれる食品を食べても体脂肪の蓄積量が増えないことになります。三大ヒトケミカルはエネルギー代謝を促進させる成分であるために、不足している分が摂取されると体脂肪が減るように思われがちです。
しかし、三大ヒトケミカルのR‐αリポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10が組み合わされて働くことによって作り出されたエネルギーは、身体を正常に保つために使われます。過剰な摂取は体脂肪を減らすことにもなりますが、適量の摂取によって作り出されたエネルギーは体脂肪が不足しているときには、これを増やすようにする作用があります。
L‐カルニチンには脂肪酸の代謝を促進すると同時に、筋肉を増やす働きも認められています。全身の消費エネルギー量のうち約70%は生命維持のための基礎代謝となっていますが、そのうち35〜38%は筋肉で消費されています。筋肉の量を増やすことによって脂肪酸の代謝をより進めることができます。
筋肉を増やすための筋肉運動による効果も、成長ホルモンの分泌も、ミトコンドリアで産生されたエネルギーによって高められています。三大ヒトケミカルのR‐αリポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10によってエネルギー産生が進むことによって筋肉を増やす作用が促進されるため、筋肉の強化にはL‐カルニチンだけでなく、三大ヒトケミカルをセットで摂るのが効果的です。