三大ヒトケミカルは相互作用が起こるのか

健康食品に使われる素材には健康効果を期待しています。健康効果を、というよりも健康効果だけを期待しています。その期待が裏切られることもあって、一つの裏切りは健康効果がないことです。そして、もう一つの裏切りが問題なのですが、健康によいつもりで摂ったのに逆によくない結果のなるということです。健康に対してマイナスとなることが起こることを一般には健康被害と呼んでいます。有害物質が入っていたわけではないのに、健康被害が起こる原因には摂りすぎが考えられます。
“健康食品は食品なので好きなように摂ってよい”というようなことが言われることがあります。しかし、ビタミンやミネラルについても上限値が設けられていて、一般の食品を食べても上限を超えると健康被害が起こることがあります。健康食品は食品の成分が凝縮、濃縮されたものが多く、一応の目安量の何倍もの量を簡単に摂ることができるので、上限値には注意しなければなりません。上限値の問題が起こらない健康食品の素材としてあげられるのが三大ヒトケミカルのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10です。
α‐リポ酸は一般的な呼び名で、天然型のものはR‐αリポ酸と分けて呼ばれています。三大ヒトケミカルは体内で合成される代謝成分で、年齢を重ねると合成量が減るために代謝が低下していきます。医薬品成分としてしか使われなかった時期を経て、今では食品成分として使うことが許可されています。健康食品素材として多く摂ることがあっても、もともと合成されている成分なので、摂りすぎの問題が起こらない特異な成分といえます。
摂りすぎの問題だけでなく、健康食品と医薬品の飲み合わせで起こる相互作用の問題もありません。健康によい成分であっても、というよりも健康によいように素材を選び、有効性を高めるように精製を進めたことから医薬品とバッティングが起こることも多くなっています。医薬品には副作用があり、医薬品が複数使われると強い副作用が出やすいのと同じように、健康食品と医薬品の組み合わせでも健康被害の相互作用が起こることがあるということです。それどころか、健康食品と健康食品での相互作用も報告されています。
それについても、三大ヒトケミカルでは起こらないということで、安心して使えることから、日本メディカルダイエット支援機構はヒトケミカル研究会とともに三大ヒトケミカルの有効利用の方法について研究をすすめているのです。
α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。