便秘と下痢で異なるサプリメントの摂り方

腸によいサプリメントというと乳酸菌が一般的です。腸内細菌の善玉菌と同じ働きをする乳酸菌が原則になりますが、善玉菌の多くはビフィズス菌なのでビフィズス菌の摂取が有効になります。善玉菌には栄養源(エサ)が必要で、糖質が栄養源となります。ビフィズス菌の主な栄養源となるのはオリゴ糖です。
乳酸菌と栄養源を摂っても、食事で悪玉菌の栄養源になる動物性たんぱく質と脂肪を多く食べると、せっかくのサプリメントの効果を弱めてしまいます。だから、腸の状態をよくすることを考えるなら肉類や脂っこい食事は減らすようにします。
腸の状態をよくしたいと考える人は、便秘対策を求める人と下痢対策を求める人がいます。どちらの状態でも乳酸菌と栄養源が有効になります。
便秘と下痢とで異なっているのは食物繊維の摂り方です。便通が悪い人は食物繊維のサプリメントを摂って腸を刺激することを考えますが、腸壁を刺激して便通を促進する不溶性食物繊維には効果はあるものの不溶性食物繊維には便を硬くする作用があるので、多く摂りすぎると逆効果にもなりかねません。
これに対して便を軟らかくする作用があるのは水溶性食物繊維で、海藻類、キノコ類、野菜や果物に含まれるペクチンが材料となっているサプリメントには効果があります。これらは食品からも摂るようにします。
ストレス性の便秘の場合には、アルコール飲料やカフェイン、炭酸類が禁止されることも知っておきたいものです。
下痢のときには不溶性食物繊維を摂ると悪化させることになるので、不溶性食物繊維を避け、水溶性食物繊維を摂るようにします。
乳糖分解酵素が少ない人は普通に牛乳を飲んだだけで下痢を起こしやすくなりますが、乳糖分解酵素が多めの人でも冷たい牛乳は下痢の原因になります。また、アルコールは大腸からの水分の吸収を抑制するために下痢を起こしやすくなります。
こういった知識も「サプリメントプロ検定」で紹介しています。