健幸ポイントはウォーキングに多く付与してほしい

健康づくりによいことをした人にはポイントを付与して、ポイント数に応じた金券や商品交換を実施する「健幸ポイント」制度を導入する自治体が増えています。ポイントが付与されるのは健診の受診、測定場所での血圧測定、健康食の喫食、イベントへの参加、フィットネスクラブの利用などが主で、これにウォーキングの歩数でもポイントを付与しているところもあります。
以前は健診、イベント参加などに多くのポイントがつけられていましたが、安上がりで効果が得られるのはウォーキングなので、ウォーキングのポイントが高くなっています。高齢者を対象としていることから1日の歩数の目標を8000歩としているところが多く、毎日の達成では厳しいので、半分の達成、つまり1日に4000歩ではなくて、1日おきに8000歩を達成することで商品交換のポイントが得られるようになっています。
ただ歩くだけではなくて、健診も受診してほしい、定期的に血圧測定に行ってほしい、健康について学んでから実践してほしい、より健康度を高めるフットネスにも通ってほしいという思いがあるのはわかるのですが、こういったことに高齢者すべてが時間を割けるわけではありません。お金と時間に余裕があれば実施できる機会は増えます。自分では行けないという人でも家族の送り迎えやタクシーが使える人は、やはり機会が増えます。
金銭的な余裕がある人ほどポイントが得られる制度というのは、これからの経済的に厳しいことが想定される時代、高齢になって健康維持にお金がかかる時代には、これでよいのかという議論もあります。できることなら、普段から簡単にできることで、毎日コツコツと健康づくりをしている人にポイントが積み重なっていくように、ウォーキングをしている人に多くのポイントがつく制度が求められます。もちろん、ただ歩けばよいということではなくて、私たちが実践しているインターバルウォーキングのように適度な負荷をかける歩き方をすれば健康度が高まるといった効果的なウォーキングを学ぶ機会にもポイントを付与してほしいと願っています。