健康ウォーキング54 エネルギーを左右に無駄に使わない歩き方

腕を大きく前後に振って、足を前に大きく踏み出すと勢いよく前進することができます。勢いよく歩いているときには、身体が左右にブレることが少なくなります。歩くことによって同じように筋肉を使っていても、左右にブレると、その分だけ前進するためのエネルギーが余分なところに使われてしまいます。
前進するために筋肉を効果的に使うには、スピード感を持って、かかとから着地して、足裏を徐々に地面につけていって、最後は指を使って蹴り出すという動きが必要です。しかし、長年、ゆっくりと歩き、左右に力が逃げている歩き方を続けてきた人に、前進するための筋肉の使い方を説明しても、そのとおりにやってくれる人は少ないはずです。
では、どのようにして勢いよく前進する筋肉の使い方を身につけさせるかというと、前傾姿勢を保って、グイグイと進むことを体感させることで、そのために使われるのが2本のポールです。2本のポールを使った歩き方は、ノルディックスタイルのウォーキングで、前方にポールを突くディフェンシブスタイルは一般にはポールウォーキング、後方にポールを突くアグレッシブスタイルは一般にはノルディックウォーキングと呼ばれています。
どちらのスタイルでもポールの支えによって前進の推進力は高まります。もちろんアグレッシブスタイルのほうが勢いよく前進できるのですが、スポーツ感覚のウォーキングでなくてもポールの支えがあれば、正しい歩行姿勢を保って、前進するための筋肉を効率よく使うことができます。
左右にブレない歩き方が身についてきたら、これをポールなしでも同じように歩くことができるように、かかと着地、指先での蹴り出しを意識した歩き方を行います。これを続けることによって、足腰の筋肉を効率よく使って、筋肉によるエネルギー代謝を高めていくことができるようにすることができます。