健康・火の用心21 健康食品は摂取タイミングがわからない

健康食品は形状的には医薬品と同じ錠剤だと、医薬品と同じタイミングで摂ってしまいがちです。同じタイミングというのは一般的には食後ですが、そのほかに食前、食中、食間というタイミングがあります。言葉の意味がわからなくて、冗談のようなことも起こります。

食間というのは食事と食事の間の、いわゆる空腹時なのですが、食事の途中で箸を置いて、薬を飲んでから再び食べるということをしていた人がいます。この摂取は食中です。摂取タイミングが細かく決められているのは、食事との関係で吸収度が違ってくるからです。

それなら健康食品も、さまざまな成分が使われているので、摂取タイミングがあるのに、「いつ飲む(摂取する)のか」は表示されていません。そのために、食品なので、いつ摂ってもよいと思われがちですが、そんなことはありません。

例えば、水溶性の成分は胃の中の水分に溶けてから吸収されるので、いつ摂ってもよいものの、脂溶性の成分は胃の中に脂肪分がある食後に摂らないと吸収されないという特性があります。そのことだけでも摂取タイミングが重要であることがわかります。

効果的に使うためには必要な情報であるのに、それを伝えることは禁止されています。いつ摂取すればよいかの“用法”は医薬品にだけ許されている表現です。どれだけの量を摂取すればよいのかの“用量”も医薬品だけに許可されています。それは用法用量を表示すると医薬品と勘違いをして、病気の予防や治療を目的として使う人がいるからという理由です。

健康食品の表示の規制というと、医薬品的な効能は言えない、医薬品的な形状のものは使えない(アンプル剤、噴霧剤など)、医薬品的な摂取法は伝えられない(舌下錠の服用)ということが知られているのですが、摂取タイミングも重要な規制の事項です。

そのために自分に合った健康食品、最良の商品に巡り合えても、摂取タイミングが違っているために、せっかくの効果が得られないという、実に勿体ないことをしている人が少なくないのです。それについては勉強をして学ぶしかないということで、健康食品の基礎的なことは、このホームページの中でも説明しています。また、セミナーなどでも解説しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕