健康情報共有8 半身浴はやり方を間違えると効果がない

半身浴は、ダイエットのために実施する入浴法で、特に努力をすることなしに、体脂肪を減らすことができるということで、一般のダイエット目的から、スポーツ選手の体重管理、生活習慣病対策の体脂肪管理まで、さまざまなシーンで使われています。

スポーツ選手や生活習慣病改善のために半身浴を行っている人から、よく聞かれることに「寒くて半身浴が続かない」という言葉があります。寒さを感じるために、体脂肪を減らす効果があると言われていても、なかなか続かないという人が多くいます。

半身浴を定義するなら、ヘソから下をお湯に浸けて入浴するということになるのですが、寒さを感じてしまったら、これは半身浴と言うことはできません。実際の半身浴は、半身(ヘソから下)をお湯に浸けていても、全身浴と同じ効果が得られることを指しています。

全身浴は、単に全身(肩まで)をお湯に浸けるだけではなくて、その温度が重要になります。その温度というのは42℃以上の温度で、これは自律神経の交感神経の働きを盛んにする温度帯です。この温度で全身浴をすると、10分間で100kcalほどの消費エネルギーがあるのですが、全身浴を続けていると脳が温まってしまい、いわゆる“のぼせ”になります。

のぼせとは、顔面が熱くなって頭に血がのぼるような状態になることですが、脳が温まりすぎて脳に運ばれる酸素量が少なくなります。そのために、ふらついてしまうことを指しています。

このようなことが起こらないようにしながらも、温浴効果を得るために行うのが半身浴で、脳が温まらないようにすることで、長く入浴し続けることができます。長く入浴していると徐々にお湯の温度が下がってきて、体温も下がってきます。消費エネルギーが高まるのは42℃以上の温度での入浴をしているときであって、その温度がキープされていることが重要です。

追い炊きによって温度を調整できるタイプの浴室なら、再び全身浴をして体温を上昇させてから、また半身浴をします。そうでないタイプでは、お湯を足すか、シャワーで温度を42℃以上にして半身浴を続けるようにします。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕