健康指標の体内年齢と身体年齢の違い

体内年齢の評価というと、これまでは血液検査の結果が重視されてきました。血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロール値、肝機能値、腎機能値などを測定して、これに血圧を加えて、生活習慣病のリスクを知り、リスクが低ければ体内年齢は低いと評価されてきました。この検査数値が実年齢(暦年齢)に当てはめられればよいものの、年齢が高まるほど比例して数値が上昇していくわけではないので、「今回の検査結果では実年齢よりも○歳若い」という評価はできません。
筋肉の量と筋力は加齢につれて減少傾向があり、代謝も低下していくので、これを体内年齢の評価法としているものもあります。その代表的なものが体組成計を用いた体内年齢の測定で、体重と体脂肪率を測定するつもりでメーターに乗っていると、筋肉の割合や消費エネルギー量などの表示に続いて体内年齢も表示されます。その計算の基礎データとなっているのは筋肉量と筋肉の代謝量です。そのデータと多くのサンプルによって得られた年齢と代謝データから体内年齢を推定しています。しかし、これだけで健康度を表す体内年齢を知ることはできません。
そこで多方面のデータを用いて、最も身体的な年齢を割り出すために的確とされたものが開発されました。それに採用されているのは身長、体重、腹囲、握力(左右)、閉眼片足立ちの時間の5項目の測定だけです。このうち4項目は、すぐに測定できるもので、前の3項目は自分で知っている人も多いので、ほとんどの場合は握力計で握力を測って、目を閉じた状態で片足立ちの時間で測定すれば終了です。ということで、短時間で身体年齢を割り出すことができます。この身体年齢と実年齢の差をベースに、これに血圧、血糖値、中性脂肪値、LDLコレステロール値を加味して、指導を進めます。
その指導は有酸素運動のウォーキング(日本メディカルダイエット支援機構ではインターバルウォーキング)によって代謝を高めて、検査数値が適正範囲に抑えられるようにします。また、ノルディックウォーキングも採用しています。これはポールを使って歩くことで上半身の筋肉も使い、大股で歩くことによって下半身の筋肉もつけることができます。身体年齢を若く保ち、そして若返るにはもってこいの歩行法としてすすめています。