免疫細胞は加齢によって活動が低下する

免疫力は20歳をピークに年々低下していき、20歳のときを100%とすると60歳では20%、80歳では10%にも低下するとされています。20歳をピークに低下していくのは代謝も同じで、エネルギー源の糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)、たんぱく質(アミノ酸)を材料にして、全身の細胞にあるミトコンドリアの中でエネルギーを作り出しています。その能力が年齢を重ねるにつれて低下していくのは、ミトコンドリアにエネルギー源を取り込む能力が低下していくからです。
どのようにしてミトコンドリアに取り込んでいるのかというと、代謝促進成分があって主なエネルギー源のブドウ糖を取り込むにはα‐リポ酸が必要で、脂肪酸を取り込むにはL‐カルニチンが必要です。代謝に欠かせない成分なので、不足したら身体機能が大きく低下することになります。そのためにα‐リポ酸もL‐カルニチンも体内で合成されています。その合成の機能が20歳をピークに低下していくので、作り出されるエネルギーが減っていき、そのエネルギーを使って全身の細胞が働いています。
代謝促進成分を使ってエネルギーが作り出されているのは免疫細胞も同じで、免疫細胞が正常に働くためにはエネルギー源を充分に取り込んで、多くのエネルギーを作り出すことが必要になります。そのために必要な代謝促進成分が減っていくのですが、免疫細胞が主にエネルギー源にしているのはブドウ糖なので不足したα‐リポ酸を補う必要があります。α‐リポ酸は以前は医薬品成分だったのですが、今は食品成分としても許可されているので、α‐リポ酸をサプリメントとして補うことができるようになりました。
ミトコンドリアの中で代謝を起こすには、その働きをする酵素を補う補酵素が必要です。その補酵素となるコエンザイムQ10も食品成分として許可されています。コエンザイムQ10の摂取によって免疫力が高まることが確認されています。α‐リポ酸もコエンザイムQ10も肉や魚に含まれていますが、不足を感じている場合にはサプリメントの使用がすすめられます。