入浴は浮力、水圧、温度で血流促進

入浴の健康効果については、日本メディカルダイエット支援機構では運動と入浴のタイミングによるダイエット効果、食事と入浴のタイミングによるダイエット効果を中心に情報提供をしています。このタイミングダイエットについては、このサイトの「メディカルダイエット」を参照してください。
入浴の効果のもう一つは、血流促進です。お湯に肩まで身体を沈めて、身体を充分に温めることで血流が盛んになるというのが一般的な説明ですが、温度による効果だけが血流促進の要因ではありません。
入浴すると浮力が働きます。お湯の中に浸かっている部分が増えるほど浮力は高まります。首から上を湯面から出して、肩まで浸かっているときには浮力によって体重は10分の1ほどになります。浮力が働くと筋肉の負荷が減り、血管がゆるんだ状態になって、血流が盛んになります。入浴では水圧も働きます。入浴中の水圧は1kgにもなります。水圧は深くなるほど強くなり、10cmで1気圧が増えていきます。水圧によって脂肪が多いウエストは3〜5cmも減ることが確かめられています。
この浮力と水圧は、お湯での入浴でなくて水風呂であっても同じことです。ここに温度が加わることによって、さらに入浴による血流促進効果が高まっていきます。血管の緊張を高めているのは自律神経の交感神経で、交感神経が盛んに働いている興奮状態のときには血管は収縮して、血圧が上昇します。これに対して抑制系の副交感神経の働きが盛んになっているときには、血管がゆるみ、血圧も下がっていきます。これだけでもリラックス効果があるのですが、血流が盛んになると酸素と栄養素が早く運ばれ、二酸化炭素と老廃物が早く運び出されるので、身体が活性化して、疲労も解消されやすくなります。
自律神経は自分の意志ではコントロールできないものですが、温度だけは例外で、特に入浴では調整しやすくなっています。副交感神経の働きが盛んになるのは、38〜40℃の入浴温度のときです。