同級生と、同級生のような関係

「同級生という言葉の使い方に違和感を感じる」と多くの人は言うのですが、テレビやラジオなどでは“同級生”を同じ年齢を示す言葉として使うことが多くて、見聞きしている人が勘違いをすることも少なくありません。同級生はクラスメートで、同じクラス(学級)で学んだ関係を指しています。一緒のクラスで“机を並べて学んだ仲”のはずなのに、同じ年度に入学・卒業した人のことを「同級生」と呼んでいる人もいます。一緒に学び、一緒に卒業した関係は“同期生”です。この同期生のことを“同窓生” と呼んでいる人もいます。同期生は同窓生に含まれます。つまり、同じ学校を卒業していれば、その年度が同じでも違っていても同窓生となります。
同窓生の中に同期生が含まれ、同期生の中に同級生が含まれるということで、同級生は特別な関係性であると思うのですが、同じ年度生まれの人を同級生というのは違和感があります。もっと違和感があるのは、年齢が同じであるだけで同級生を呼ばれることもあります。同じ年に生まれていても、1〜3月生まれと、4月以降の生まれでは学年が違っているのに、学年が違っているので、これを同級生と言われてもピンとこないところがあります。
しかし、同級生という呼ばれ方も悪くないと感じることもあります。日本メディカルダイエット支援機構の理事長は、東京暮らしから岡山県に移住したときに、同じ年代の方と巡り合い、一緒に活動をするようになったときに「同級生」と呼ばれて仲間に入れてもらいました。生まれも育ちも違うのに、今は同じ地域でいるということだけで、同窓生でもないのに机を並べて学んだ仲間のように歓迎してくれるのは、地域で健康づくりをする立場には、こんなに力強い応援団はいません。
本当の同級生だけでなく、同期生も、そして学校が違っても同じ年代に学んだ人たちも同級生という感覚の地域では、同じ年代というだけで幅広く受け入れてもらえるので、同じ活動をするなら“同級生”から始めようという気持ちになります。現在63歳というと、高齢者になるまで少しは余裕があり、今から健康づくりのリーダーとなって地域のために活躍するのに適した年齢です。もちろん、すでに地域の健康のために活躍している人も複数いて、地域の力と外部の力を合致させる絶好の関係性となっています。