大人のリバウンドと子供のリバウンドの違い

リバウンドについての情報に続いて、リバウンド対策について触れるつもりで準備していましたが、その最中に健康雑誌の編集者から連絡があり、「大人と子供のリバウンド対策の違い」についての問い合わせがありました。大人と子供では同じダイエット法であっても、効果が異なることがあります。その原因は複数あるのですが、中でも決定的な違いとなっているのが代謝成分の違いです。細胞の中のミトコンドリアでエネルギー代謝を起こすために必要なα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は三大ヒトケミカルと呼ばれていて、その量が大人と子供では大きく違っています。
α‐リポ酸はブドウ糖をミトコンドリアに取り込むために必要で、L‐カルニチンは脂肪酸を取り込むために必要です。そして、コエンザイムQ10はミトコンドリア内で代謝を起こす酵素を補う補酵素となっています。三大ヒトケミカルはエネルギー代謝には絶対必要であるだけに、体内で合成されています。本来なら不足して、代謝が低下することはないはずなのですが、体内の合成量は20歳をピークにして、それ以降は減っていく一方です。ここに着目すると、20歳までは子供で、それ以降は大人という分類をすることができます。
20歳を過ぎたら急に三大ヒトケミカルが減っていくわけではなくて、25歳くらいまでは減少に気づかないほどの変化でしかありません。女性の場合には25歳は「お肌の曲がり角」と呼ばれるように、身体の変化がわかり始める時期です。大人は代謝成分が不足しているために、運動をしないで、食事を減らしただけでやせようとすると、筋肉が減って、代謝が大きく低下しているので、体脂肪が増えるようになります。子供の場合には、本来ならリバウンドが起こらないはずなのに、あまりの運動不測のために三大ヒトケミカルが充分にあっても代謝が高まらないということもあります。充分に三大ヒトケミカルがあるのにリバウンドをしたとすると、相当に代謝能力が低下しているか、よほどのエネルギー摂取をしているかということが考えられます。
α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。