学習障害95 自律神経は朝の光でリセット

自律神経の働きは交感神経と副交感神経がバランスをとって働いていて、通常では朝に起床してから徐々に交感神経が高まり、それに反して副交感神経が低くなっていきます。そして、夕方になると交感神経の働きが低下していき、副交感神経の働きが盛んになるという波のようなバランスとなっています。
朝から昼には交感神経の働きが盛んになることで、心身ともに活動が活発になり、学習に意欲が高まっていくのが普通であるのに、発達障害の人の場合には、なかなか交感神経に切り替わらない人がいたり、逆に寝ている間にも交感神経の働きが盛んになったままで、そのまま目覚めて交感神経が働きっぱなしということもあります。前者の交感神経に切り替わらずに副交感神経の働きが盛んなままになっているのは自閉症スペクトラム障害の人に多く、その逆の交感神経が働きすぎの状態になっているのは注意欠陥・多動性障害の人に多くなっています。
大人になれば、社会生活を取り入れるようになり、社会の動きに合わせるようになっていくことから交感神経が働きっぱなし、逆に副交感神経が働きっぱなしということがなくなるのが普通ですが、子どもの場合にはずっと交感神経の働きが盛んで休息する時間がないということがあったり、ずっと副交感神経の働きが盛んなために交感神経が働かずにボーッとした状態になっているということもあります。
交感神経に切り替えるためには、朝になって心身ともに目覚めるべき時間であることを知らせてあげる必要があります。その目覚めのサインになっているのは朝日に含まれるブルーライトの光です。このブルーライトを浴びて切り替えをするためには、目覚めたらすぐにカーテンを開けて、全身に朝日を浴びるようにすることです。晴天ではなくて曇天、雨天であっても朝の光にはブルーライトが含まれているので、天気がよくないときには長めに朝の光を浴びるようにすることです。