思いついたら即行動しないと間に合わない

新しいこと、変わったことを考えて、「これは!」と思いついたときには、考えを温めて、熟成させてから行動を起こそうと思ったりしますが、「余計な時間を置かずに少しでも早く行動を起こすべきでは」という話です。というのは、私たちが思いつくのと同時に、誰かが思いついていると感じるのはよくあることで、早く行動を起こさないと先を越されることになります。
どうして同じことを考えつくのかということですが、「神様が天から企画を流してきている」と言い出した広告プランナーがいました。そんなことはなくても、何も情報もないところから発想することはほとんどなくて、本人は意識していなくても、どこかで見聞きしていて、何かの拍子に、それを思い出すか、脳の片隅に残っていたものがポロッと出てくるというのは考えられることです。
こういうことがあるので、まったく離れた無関係のところから同じ思いつきが出てくるようなことはなくて、同じような環境から出てきます。そのために思いつきを企画として出したら、タッチの差で間に合わなかったということにもなります。
企画提案というのは、完璧な形にしてから実施するものかもしれませんが、私たちは紙1枚の内容でもよいので、即座に行動を起こすことをすすめています。
同じことを考える人は、同じようなことをしている人が多くて、これも同じような情報源をもとにしているからだろうと考えます。同じような情報を提供していれば、同時に同じ企画、同じ考えが寄せられるということは……ということで、企画提案をする立場ではなく、企画提案を受ける立場になってみました。
企画提案を受けるといっても、何もしないで、ただ待っていても何も出てこない可能性が高いので、実際に私たちが8年に渡って毎週発信している「健康情報メール」を提供する先に対して、こんな企画を欲しているのです、とメールを送ることから始めました。
健康情報メールは、このサイトの中でも要望する人に発信できるようにしていますが、元々は医学者や研究者の先生方に送っていた情報です。その情報は国の各機関や研究機関、大学、団体などが公的に発表しているもので、特別のものではないかもしれないのですが、私たちが付き合っている先の方々に知っておいてほしい情報を1週間分まとめて、20〜30本くらいの情報として送っています。
その情報を選んでいるのは私たちで、関係先の方々にだけ送っているものなので、どうしても内容が限られてきます。できるだけ広い情報を送りたいとは思って検索をしているものの、新たに送り始めたメディア関係者には「医学、生理学、薬学、栄養学に関わる情報なのですね」と言われてしまいます。
それを弱点とも思っていたのですが、発信した健康情報メールを企画の原案のように捉えて、情報発信をした後に、私たちがやろうとしている健康や社会貢献などに関する企画を求めています。すぐにピッタリとする提案はまだないのですが、それなら、こんな情報があるよ、こんな人を知っているよという返答が届いています。私たちが付き合っている人、情報発信をしている人は限られていても、その人たちが付き合っている人はたくさんいるので、その人たちとつながることができるなら、思いつきの中身も大きく広がっていきます。これが私たちの強みになるように、もっともっと発信情報の質を高めて行くようにします。