感染拡大から考えるエレベータのボタン操作

新型コロナウイルスの感染を防ぐために、中国ではエレベータのボタンを指で押すのは危険だからと爪楊枝を使うということが報道されてから、国内でも爪楊枝を持ち歩く人もいて、指で押さないようにする人もいます。その行き過ぎともいえる行為を目にしました。それは高齢者が杖の先を使ってエレベータボタンを押しているシーンです。
エレベータボタンを指で押す前に除菌シートで拭く、押した後にも除菌シートで指を拭く、といった行為で接触感染を防止する方法もあるのですが、それよりも杖の先で押すほうが簡単なのは理解できても、そのあとに指で押す人のことを考えると、別の意味で汚い、危ないと思えてしまいます。杖の先には道の、どんなものが触れているかわからないので、そんなシーンを目にしたら、相手が人生の大先輩であっても注意すべきところでしょうが、爪楊枝でエレベータボタンを押すシーンを何度も目にしていると、注意するのに躊躇してしまいます。
爪楊枝ではなく、ティッシュを使って指が触れないようにする方法もあるのですが、どうしても指で押さなければならないときには、指先ではなく、指を曲げて第二関節で押します。押すところもエレベータボタンの真ん中ではなくて、できるだけ端を押すようにします。接触感染は指先から伝染することがあるので、指先ではタッチしないようにします。エレベータを呼び出すときと、行き先階を押すという2回のリスクがあります。「閉」ボタンを押すとリスクが3回になるので、これは押さないことにします。
新型コロナウイルスの濃厚接触の距離は2m以内とされているので、エレベータの狭い箱の中は、とても危険な空間となります。そこにマスクをせずに、くしゃみや咳をしている人がいたら、こんなに危ないところはないので、自分がマスクをしていても危ないことから、壁の方を向いて飛沫を避けるようにします。できることならエレベータに乗らないようにする、エスカレータがないなら階段で上り下りをするほうを選びたいところですが、ビルの中には外に非常階段があるだけというところもあるので、体力をつけておくべきだということかもしれません。