抗酸化成分の種類と働き7

ビルベリー
野生種のブルーベリーで、果実に含まれる色素成分のアントシアニンはブルーベリーよりも5倍多く含まれ、皮だけでなく果実も紫色になっています。眼の網膜にはロドプシンという視力を保つ物質がありますが、アントシアニンはロドプシンに作用しやすく、視神経の働きを高めて眼精疲労、視力改善をします。また、活性酸素を消去する強い抗酸化作用があります。「第二次世界大戦中にイギリス空軍のパイロットがブルーベリーを食べていたら夜間飛行で見えやすくなった」という逸話がありますが、これはビルベリーの話が誤って伝えられたものです。
ブルーベリー
北アメリカ原産の落葉低木で、皮と果実に含まれる色素成分のアントシアニンには抗酸化作用があり、網膜の視力を保つ物質のロドプシンの再合成によって視神経の働きを高め、眼精疲労、視力改善などの作用があります。ブルーベリーには15種類のアントシアニンが含まれ、少量で視力を回復させる働きがあります。サプリメントにはブルーベリーの紫色の皮が使われます。
ポリフェノール
ポリフェノールは赤ワインで有名になりましたが、植物の苦味、渋み、アクなどの成分で、紫外線を浴びた光合成によって作られます。赤ワインのアントシアニンやレスベラトロール、緑茶のカテキン、チョコレートのカカオマスポリフェノール、大豆のイソフラボン、りんごのりんごポリフェノール、コーヒーのクロロゲン酸、烏龍茶のウーロン茶重合ポリフェノール、蕎麦のルチンなど400種類以上もあります。強い抗酸化作用があり、それそれの食品の中では色素が強いほど抗酸化力が強い特徴があります。
リコピン
果物や野菜の赤い色素のカロテノイドで、ビタミンEの約100倍、β‐カロテンの約2倍の抗酸化力があります。LDLコレステロール酸化抑制作用、がん細胞増殖抑制作用があり、心臓疾患や脳血管疾患の予防に効果があります。体内では前立腺に多く存在し、多く摂取すると前立腺がんが減少するとの報告があります。食品では、トマト、ピンクグレープフルーツに多く含まれ、完熟トマト、トマトジュース、トマトピューレには特に多く含まれます。脂溶性のため、食事と一緒に摂ることで吸収されやすくなります。