本当に老けない食事術

日本メディカルダイエット支援機構の役員は、他の団体の役員も引き受けることがありますが、たまたま理事長、副理事長を含めた3人の理事が、同じ団体で理事を務めることになりました。その名も「ヒトケミカル研究会」という一般社団法人です。一般社団法人というのは、公益社団法人ではない社団法人が名乗るのですが、一般向けにヒトケミカルの活用法を広く伝えていくということでは一般社団法人という名称まで含めて、よいネーミングだと感じているところです。
ヒトケミカルについては、これまで何度も説明してきていて、情報発信をしているメディア関係者からは諄い(くどい)と言われていて、さらにヒトケミカル研究会に参加すると、ますます諄い情報が伝えられるのではないかと半分(半分以上?)煙たがられるような反応もあります。その反応のとおりで、ヒトケミカル研究会の発足と時期を同じにして、ヒトケミカルの広報になる書籍が発行されました。
今回の表題が後半に入った『日本人の体質に合った本当に老けない食事術』(宝島社刊)という書籍名です。著者は当法人の理事であり、ヒトケミカル研究会の理事でもある寺尾啓二さん(神戸大学医学部客員教授ほか)です。前書の『本当は健康寿命が短い日本人の体質』(宝島社刊)の内容を受けて、では具体的に何をすればよいのかを私たちの体質研究に基づいて記されています。その「本当に老けない食事術」のメインテーマはヒトケミカルです。ヒトケミカルは書名にもサブタイトルにも入っていないのですが、帯には堂々と「ヒトケミカル」と大書されています。
ヒトケミカルとは代謝に関わる成分のことで、ホルモンも酵素も、補酵素としてのミネラルなども含まれていますが、ここで取り上げているのと同じく「三大ヒトケミカル」のα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10です。科学の世界ではα‐リポ酸といえば天然型のR体ということは当然に知られていますが、サプリメント商品の多くにはR体と非天然型のS体が組み合わされて使われています。体内でヒトケミカルとして使われるのはR体だけで、S体には有害性のデータもあります。
それなのにR体とS体を組み合わせているのはR体が胃液で分解されて、α‐リポ酸として吸収されないからです。S体を組み合わせると分解されないわけではなく、分解されにくくなるからですが、R体のα‐リポ酸だけを吸収させる方法が開発され、有効に使われていることからR‐αリポ酸という名称で紹介しています。ヒトケミカル研究会でもR‐αリポ酸の研究と普及を行っていきます。
R‐αリポ酸を有効に体内に届けることを可能にしたのはシクロデキストリンのγ型で、γ‐シクロデキストリンと呼ばれています。書籍の中ではγオリゴ糖と表記しています。
α‐リポ酸とシクロデキストリンについては、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。