柑橘系の香りによるダイエット効果

フルーツは食べることだけでなく、フルーツの匂いを嗅ぐだけでリラックス状態になってダイエットによるイライラが解消され、脂肪燃焼が進むということで注目されています。そのフルーツというのは柑橘系です。柑橘系のフルーツではオレンジやみかん、レモン、グレープフルーツなどがあげられていますが、これらの果皮に含まれている精油成分に、こういったダイエット効果があります。
柑橘類に含まれている精油成分(揮発性の芳香物質)は香りの成分となっていて、リモネンとヌートカインの2種類があります。リモネンが鼻腔の嗅神経を刺激すると自律神経の副交感神経の働きを盛んにしてリラックス効果が得られるとともに、血管の緊張をゆるめて拡張させ、血流を促進する効果が得られます。
脂肪燃焼は交感神経の働きが盛んになっているときに脂肪細胞の中に蓄積されている中性脂肪が分解されて脂肪酸として血液中に放出されると同時に、筋肉細胞での脂肪酸の燃焼が進んでいきます。香りの成分によって副交感神経の働きが盛んになったらダイエットにとっては逆効果になりかねないところですが、ヌートカインには交感神経の働きを盛んにする作用があって、リラックスしすぎないようにしてくれます。
また、脂肪細胞に働きかけて中性脂肪の分解を進め、脂肪酸を燃焼させるために必要なタンパク質のUCPを作り出す作用があることが知られています。こういった嗅覚を刺激するアロマコロジーによって、リラックスしながらも脂肪を燃焼させる効果が得られることになります。
リモネンとヌートカインが最も多く含まれているのはグレープフルーツです。リモネンは300種類以上の植物に含まれていますが、果皮に多く、柑橘類の果皮の表皮には豊富に含まれています。リモネン(limonene)の名称はレモン(lemon)に由来していますが、柑橘類の中でも特に多く含まれるのはグレープフルーツとなっています。
ヌートカインは柑橘類の中でもグレープフルーツに特徴的に多く含まれています。リモネンのリラックス効果は他の柑橘類でも得ることができるものの、脂肪分解と脂肪燃焼の効果はグレープフルーツでないと得られないことになります。ヌートカインには殺菌作用や抗炎症作用もあります。
あくまで果皮の表皮に多く含まれている成分なので、果肉を食べても脂肪燃焼の効果は得られません。