正しい歩き方を身につけるための歩行法

日本メディカルダイエット支援機構では、ノルディックウォーキングそのものを楽しむこともすすめていますが、速歩と普通歩行を交互に繰り返すインターバルウォーキングがやりにくい人、つまり速歩ができない人に、その代わりとしてポールを用いた歩行法として取り入れています。歩行速度は同じであっても、ポールを用いて歩くと上半身を使い、普段よりも勢いよく歩けることから、エネルギー効率がよい歩き方ができます。これによって速歩と同じように、血流を高め、筋肉に酸素を多く送り込むことができるようになります。
ポールを用いた歩き方をすすめているのは、ポールを使わずに歩けるようにするためです。この話をセミナーなどですると、初めは「?」だらけですが、徐々に話を進めて行くと理解してもらえるようになり、そのうち「!」になっていきます。左右の手にポールを持って歩くと、ポールの長さが同じにしてあれば、身体は左右のブレはなく、まっすぐに歩けるようになります。ポールなしで歩いているときには、左右の足の筋肉のつき方や膝の傷みなどの関係から左右に傾いた姿勢で歩いている人が少なくありません。
正しい歩行姿勢は、少し前傾になって、前に倒れる勢いも使って大きく足を前に踏み出し、これをサポートするように腕の力も使って勢いよく歩く、というような説明をしますが、これも身体が左右に傾いていないことを前提としています。歩幅が狭くて、踵からの着地ができず、すり足のようになっている人もポールの支えがあれば安心して足を前に踏み出すことができるようになります。
正しい歩行姿勢を身につけるために、ポールを用いた歩行法をすすめているのであって、ポールなしで歩ける機会にもポールを使って歩くようにとは言っていないのです。理想は、ポールを用いて身につけた正しい歩き方をポールなしでもできるようにして、普段の歩き方でポールを用いたのと同じ効果が得られるようにしてほしいということです。