正しく歩いているかは本人にはわかりにくい

ウォーキング大会は全国で開催されていて、1万人以上が参加する大会も数多くあります。ツーデーマーチというのは2日にわたるイベントで、延べ人数なので、もしも5000人が2日にわたって別のコースを歩いたとすると1万人の参加となります。延べであっても1万人もの人が歩いている姿を見る機会は、正しい歩き方による健康づくりを提唱している日本メディカルダイエット支援機構のメンバーにとっては、研究と指導法を再認識する場となっています。
特に確認ができるのは、一緒になって歩いている人の後ろ姿から確認する方法で、いろいろな人の歩き方を確認しようとすると、早歩きになって、どんどんと追い抜いていくようになります。健脚自慢が集うウォーキング大会では次々と追い抜くのは大変なのですが、ウォーキング大会は10km、20km、30km、40kmと長距離のコースがあります。中には3日にわたって50kmを3コース歩く大会もあり、長距離ほど時間をかけることができるので相当の数の人の歩き方を見ることができます。これだけの長い距離を早歩きするには、効率的な歩き方をしないと途中でへばってしまいます。
しっかりと腕を振って、グイグイと前進するように歩いているつもりでも、なかなか足が前に進んでいない人がいます。腕を左右ともに大きく後方に振れば、左右の脚が同じように大きく前に送り出されると思われるのですが、左右の足の運びが違うことがあるのは、実は腕の振りが左右で違っているからです。足の運びが小さいときは逆の腕の振りが小さくなっています。例えば右足の運びが小さいときには、左腕の振りが小さくなっています。肩の高さが水平ではなくて、左肩が下がっていると左腕の振りが小さくなります。肩の高さが水平でも、肩が前後にズレていると前に出ている側の腕は動きが大きくなり、後ろ側の腕は動きが小さくなります。腕の動きが小さいほうの反対側の足が前に出にくくなります。
足の運びを左右ともに同じようにする歩き方について話すときには、まずは腕の振り方を同じようにすることから説明するようにしています。