歩いて見守りのウォーキングポリス

マラソンでは警察官が参加するランニングポリスが活躍することがあります。活躍するといっても走りながらのパトロールで、マラソンの最中のトラブルがなければ、ゆっくりと順位に関係なく走っただけで終わります。マラソンの途中で何事も起こらないほうがよいので、ただ走っただけということで充分に役目を果たせています。大都市部の市民マラソンは、都市災害などからの集団非難のトレーニングの意味を含めている自治体もあって、万が一の状況で、どのように避難行動をするかという想定をしながら走るということもあります。
これに対して“ウォーキングポリス”というのは、警察官に限ってのことではありません。「ありません」というよりも、むしろ警察官ではない人がパトロールをするところがウォーキングポリスが目指しているところです。ウォーキングは、ただただ歩くことしかしないので、普通に歩いている人と同じペースでの移動です。ということで、歩いている子供や高齢者の安全を見守るためにウォーキングは適しています。登下校の時間に、通学路を歩くことは、子供の安全のサポート役を務めることになります。
高齢者のためのウォーキングは、高齢者の散歩の時間に行うものではありません。そもそも、いつ散歩をするのかは個人の自由なので、散歩のタイミングに合わせてウォーキングをするのは案外と難しいことです。ウォーキングポリスとしての見回りウォーキングは、道を見守るというのではなくて、主な目的は家の見回りです。「どの家に、誰が住んでいるのか」、「不審者に狙われやすい家はないか」、「緊急時の避難路は確保されているのか」といった予防的な見回りをしながら、すべての家を回るようにするのが、地域の安全のためのウォーキングです。
町中を頻繁に歩いている人がいると、このエリアに不審者は立ち入りにくくなります。地域に不審者を入れないようにすることこそが歩くパトロールの効果であり、こういった地域に役立つことがウォーキングポリスの役目だといえます。