歩きすぎは健康にマイナスになるのか

「歩くことは健康によくて、歩くほど健康になる」と平気で口にする人がいます。それが一般のウォーカーで、歩け歩け中毒、略して“歩(ある)中”の人の発言ならわからないでもないのですが、健康科学を研究している人や健康づくりのリーダーの発言となると、どうしたものかと悩ましくなります。1日に1万歩を歩くのが健康によいと言われた時代が長らく続きましたが、中之条研究では1日に8000歩という目標が示されました。ただ8000歩を歩くだけでなく、そのうち20分間は中強度の歩行である早歩きをすることがよいと報告されました。それと同時に、高齢者は1日に1万2000歩以上を歩くことは身体の損傷のリスクが高いということで、歩きすぎ、頑張りすぎはいけないことが広く知られるようになりました。
インターバルウォーキングによって歩く健康づくりをすすめている日本メディカルダイエット支援機構の理事長の万歩計は1日に1万2000歩から1万5000歩はいつものことです。イベントがあった日は2万歩を超えています。万歩計は1社の商標で、一般には歩数計と呼ばれています。せっかく万歩計を持っているのだから1万歩以上を歩こうとしているわけではないようですが、他の人と違っているのは外を歩くときには原則的にノルディックウォーキングとしています。ノルディックウォーキングは正しい方法で行うと普通歩行に比べて20%ほどのエネルギー量増加となります。大抵は重めの荷物を担いでいるので、さらにエネルギー消費は高くなり、1時間以上も中強度で歩いているようになります。
理事長は63歳で、そろそろ高齢者の年齢が近づいているので、そんなことを続けていると身体を傷めると言われることがあるのですが、歩くのが仕事になっているので、対策は取っています。その一つがヒトケミカルの活用です。R‐αリポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は三大ヒトケミカルと呼ばれていて、この代謝成分を補給することでエネルギーを多く作り出し、そのエネルギーを用いて身体の中からケアをしています。理事長が、そこまで言い切っているのは、一般社団法人ヒトケミカル研究会の理事長を務めているからでもあります。