消化時間は食べたもので違っている

サプリメントの摂取タイミングの話をするときに、食後なのか空腹時なのかということが、よく話題にのぼります。食前、食後、食中、食間、そして空腹時という言葉は医薬品ではよく出てくることです。食後に飲むものでないものは「空腹時に飲むように」と言われます。空腹時は食事と食事の間のことで食事から2時間は離して飲むことが想定されています。空腹時に飲むように言われて、最も空腹を感じているのは食事の前だからと、食べる前に飲んでいた人もいますが、このタイミングは食前です。
空腹時のことを食間とも言いますが、「食間に飲むように」と言われて、ご飯を食べている途中で箸を置いて、薬を飲んでから再び食べるようにしていた人もいました。このタイミングは食中です。
医薬品でいう食後は食事を終えてから30分後のことで、食後だからと食べ終えて、すぐに薬を飲むのは食直後となります。
サプリメントは医薬品とは違って、同じ食後であっても、時間の範囲は大雑把です。しかし、消化の仕組みを知れば、いつ摂るのかは理解できます。糖質は胃で完全に消化されるまでに約2時間かかります。だから、糖質がほとんどのものを食べると2時間でお腹が空くようになります。たんぱく質の消化時間は約4時間です。そして、脂質の紹介時間は約6時間となっています。だから、脂肪の分解抑制、吸収抑制に作用する成分は食事から時間がたってから摂っても間に合うということです。
脂肪は胃で分解酵素が分泌されても、これだけでは分解されず、胃の先にある十二指腸から分泌される胆汁の作用が加わって分解されます。それだけ時間もかかり、脂肪の消化は十二指腸から小腸で行われているということです。
このような生理学の仕組みを知ることもサプリメントの理解には必要で、「サプリメントプロ検定」では教育でも情報提供でも生理学に関わる情報を提供していきます。