発達栄養学49 発達障害で牛乳が苦手になる理由2

子どもの偏食の中でも牛乳が飲めないことが多く、その原因についての話の続きです。
牛乳が飲めない原因として白い色がダメだということもあります。これは牛乳だけではなく、ご飯でも豆腐でもあることで、食べ物に対する強いこだわりが苦手につながっています。日本人は欧米人に比べると白いものが食べられないということは少ないといっても、牛乳がダメだということがあるのは、他の原因が加わっている場合も少なくありません。
牛乳をコップで飲むことができても、牛乳パックでは飲めないという例もあります。これは慣れない容器への過敏な反応もありますが、指先の器用さが発達途上の子どもでは上手にストレーが挿せない、ストローの口への当たりの感触が苦手、容器の持ち方が悪いためにこぼれる、という原因もあげられます。
家庭では飲めても、保育園や幼稚園、学校などの他の施設では飲めないということもあります。食事環境の問題もないわけではないのですが、いつもの牛乳なら飲めるのに味が違うと飲めないということがあり、慣れていないものを拒否する中でも牛乳への拒否感が強く現れています。
牛乳について過去に嫌な思い出があって、それを思い出すので飲めないということがあります。その思い出というのは、友達が吐いたことがある、牛乳で衣服を汚したということのほかに、先ほどもあげた無理に飲ませるなどした人への不信感も嫌な思い出の一つになっています。
このほかに牛が大きくて怖い、牛が臭いといったことから牛の乳であることへの思い込みが恐怖になることもあります。こういったことも一つひとつ話を聞いていって、原因に合わせた対応をすることが求められます。