発達栄養学73 朝のカフェインと夜のカフェインの効果の差

発達障害では自律神経の調整が乱れやすく、朝に目覚めにくく、夜に眠くならずに目が覚めてしまうということが起こりやすくなっています。その改善のためにカフェインを活用する方法がありますが、カフェインを有効に用いるとエネルギー代謝を高めて、身体を働かせるためのエネルギーを多く作り出すことができるようになります。
カフェインが含まれたお茶は興奮作用があるホルモンのアドレナリンを分泌させて、脂肪細胞に蓄積された中性脂肪を分解して脂肪酸として血液中に放出する作用があります。この脂肪酸が筋肉をはじめとした全身の細胞に送られて、エネルギー源として使われることになります。
通常では昼間の時間帯は自律神経の交感神経が盛んに働いていて、アドレナリンが多く分泌されると交感神経の働きが盛んになり、脂肪酸の代謝が進みやすくなります。朝にカフェインが多く含まれたお茶を飲むと脂肪代謝が進むだけでなく、代謝によって発生したエネルギーが次の脂肪代謝のエネルギーとなる循環作用が起こることからエネルギー代謝が高まっていきます。
循環作用は原因によって怒った結果が次の結果を起こしていくことで、脂肪代謝の場合には脂肪代謝によって発生したエネルギーによって身体の動きがよくなり、全身の脂肪代謝が進むことを指していて、だんだんと脂肪の代謝量が増え、発生するエネルギー量も増えていきます。
日が沈んでからの時間帯は、自律神経は副交感神経の働きが盛んになっていて、脂肪代謝も進みにくくなっています。そのこともあって、夕食で脂肪を多く摂ると代謝されにくく、中性脂肪として脂肪細胞の中に蓄積されやすくなります。
脂肪代謝が進みにくい時間帯にカフェインが多く含まれたお茶を飲んでも代謝効果が高まりにくいだけでなく、夜のカフェインは興奮作用によって寝つきにくくなります。睡眠は筋肉を増やす成長ホルモンを多く分泌させて、寝ている間の脂肪代謝を進めていくので、興奮状態で寝つきにくくなると脂肪代謝が、かえって低下することになりかねません。夜にはカフェインを摂ることには注意が必要です。
お茶を飲んで興奮して寝つきにくくなるのはカフェインのせいなので、カフェインの量が少ない番茶かほうじ茶にするか、カフェインが含まれていないハーブティーを飲むようにします。リラックス系のカモミールなどのお茶は寝つきやすくする効果があります。日本茶は煎茶よりも玉露のように濃いお茶にはカフェインが多く含まれているので、脂肪の分解が進みやすくなっています。特定保健用食品のお茶には脂肪代謝を高めるものもあり、濃いタイプのお茶では分解と代謝の両方の効果が期待されます。