発達障害サポーター6 エネルギー代謝で支援

発達障害がある人について理解して、社会的支援を進めていくことを目指している発達障害サポーターの講習は、発達障害の実態と、その特性を広く知ってもらうことが第一の目的です。それとともに、それぞれの人ができることから支援しようという気持ちを高め、できることなら実際の支援に着手してもらうことも目的として掲げています。
これを期待して、学んだ人たちが自主的に踏み出してもらうことを待つだけでなく、何をすればよいかわからないという人には、そのきっかけとなる知識を得る場も設けていきます。その知識の裏付けとなっているのは“エネルギー代謝”です。これは日本メディカルダイエット支援機構が多くの医学系学会の専門家の協力を得て研究を進めてきたことの成果で、その実績があるから、これを活かして発達障害の改善支援にも取り組んでいます。
エネルギー代謝というのは、身体の細胞の中で日々繰り返されている成長のためのエネルギーを作り出す働きのことです。エネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質を材料にして、細胞内のミトコンドリアの中で酸素を用いて生化学反応が起こっています。ミトコンドリアはエネルギー産生の小器官ですが、すべてを集めると体重の10%ほどにもなります。それだけ重要な器官だということです。
生命の営みを細胞・分子レベルで研究して、人の暮らしや産業などに役立てようとする学問は生命科学と呼ばれていて、医学、生理学、薬学、栄養学、運動科学、理学などが中心となっています。これらに共通しているのはエネルギー代謝で、効果的にエネルギーを作り出し、そのエネルギーを身体機能の維持・向上に使うことを目的としています。
その効果的なエネルギー代謝のために、日常の食事・運動・休養を組み合わせて実践していくことはメディカルダイエットと呼ばれていて、その研究と実践を支援するのが日本メディカルダイエット支援機構の役割です。ダイエット(diet)というのは、元々は戦略、作戦、方針などを意味する言葉で、そこから派生して健康の維持・増進のための正しい方法を正しく実践することを意味しています。
医学的な手法でやせようということではなくて、医学・科学で裏付けられた正しい方向性に基づいた実践ということで、発達障害の改善のために体内で多くのエネルギーを作り出して、それを脳と身体の機能を高めるために使ってもらう方法について紹介しています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)