発達障害支援1 専門だからこその普及活動

発達障害は子どもの10人に1人が該当しています。その支援は全国の発達障害児支援施設で実施されていますが、私が監事を務めるNPO法人(特定非営利活動法人)Pro Bono Rehabilitation Services(プロリハ)は、医療スタッフの理学療法士、作業療法士が中心となってプロとしての発達支援を行っています。現在は岡山市内に3施設があります。
発達障害は複数の状態がありますが、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害が三大発達障害とされています。学習障害は教育のプロの支援が必要であり、岡山市で学習支援を行う一般社団法人SGSGの代表理事と、NPO法人プロリハの代表理事を結びつけて、学習障害児のための学習塾を運営する一般社団法人なないろを設立しました。私は、ここでも監事を務めています。
私の専門は臨床栄養、代謝生理学、運動科学で、これを組み合わせた健康づくりの手法を研究するNPO法人日本メディカルダイエット支援機構の理事長を務めています。発達障害と学習障害の支援に関わったのは、私の専門分野が子どもと保護者の支援につながるとの思いがあったからで、発達栄養学が現場での支援となります。
それぞれの専門分野が組み合わされた活動は他に例がなくて、これを進めていくのが第一の活動となりますが、専門分野を突き詰めるほど、絶対に必要だと感じるのが発達障害についての理解を進めることです。発達障害児は10人に1人もいれば、家族、親戚、近所には必ずといってよいほど、見知っている範囲に該当する子どもはいるはずです。
どのような状態なのか、どんな困難さを抱えているのか、支援として何ができるのか、そんなことを知るための機会は、どんな自治体やコミュニティーにあってもよいはずですが、望むようになっていないのが実情です。だから、専門分野を突き詰める活動と同時に、普及活動の必要性を痛感しているのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)