血糖値を下げるには野菜を先に食べればよいのか

食べる順番ダイエットではサラダを先に食べることで血糖値を抑えられることが確認されています。実際には、食べるサラダの中身によって結果が変わってくるのですが、とにかくサラダを食べればよいと思い込んでいて、かえって血糖値を上昇させている人がいます。サラダにかけるドレッシングに糖類が使われている場合もありますが、特に糖類が使われていないサラダであっても糖質が含まれています。それは食材そのもので、ポテトサラダです。糖質が多い食品というと、ご飯(米)、パン、麺類が代表的ですが、イモ類も糖質食品です。「サラダ=野菜」というイメージがあるので、イモ類も野菜と考えられることがあるものの、食品の分類ではイモ類は野菜には含まれていません。
では、イモ類を食べなければよいのかというと、根菜類も糖質が多くなっています。根菜類には食物繊維が豊富に含まれていて、食物繊維は血糖値の上昇を抑える効果があるので、よいもののような感じがします。しかし、根菜類のレンコンやゴボウ、ニンジンには糖質が多く含まれています。この他にもカボチャ、トウモロコシにも糖質が多く、これらを先に食べてから食事を始めると、早めに血糖値が上昇して膵臓からインスリンが多く分泌されるようになります。
インスリンは血糖値の上昇を抑える作用があるものの、多く分泌される状態が長く続くと、膵臓に負担がかかるようになります。膵臓に負担がかかり続けて、疲弊すると急に分泌量が減ってしまいます。これが糖尿病の始まりです。血糖値の上昇を抑えるつもりで食べたものが、逆に血糖値を上昇させたのでは仕方がありません。
野菜を食べる代わりに野菜ジュースを飲んでいる人も多いかと思いますが、甘みのある野菜には糖類も含まれています。それほど糖質が多くなくても、ジュースは消化されたのと同じ状態になっているので吸収が早く、血糖値が上昇しやすくなっています。ジュースにするときには食物繊維が取り除かれたり、減らされたりするので、これも血糖値を上昇させやすくなっています。
食べる順番ダイエットの野菜は、糖類が少ない葉野菜などで、ジュースにするなら青汁のように野菜そのものを絞ったものにするべきです。