身体の半分以上は水でできている

人間の身体のうち60~70%は水分が占めているわけですが、身体の中の水分というと血液やリンパ液、消化液などの体液を思い浮かべることが多いかと思います。しかし、体内の水分の多くは細胞の中に蓄えられています。つまり、細胞には多くの水分が必要であり、一定量の水分があることで細胞の働きも体内の機能も充分に行われるということです。
体内の水分は20代をピークにして、年齢が進むにつれて徐々に減ってきます。20代には70%以上もあった水分も40代には65%前後に、そして50代になると60%ほどに減ってきます。もちろん個人差はあるものの、50代以降は体内の水分が大きく減っているので、少しの水分減少であっても大きな影響を与えることになります。
同じ年齢であっても女性のほうが水分減少の影響が出やすくなっています。というのは、女性の場合には、男性に比べて身体の中に占める脂肪の割合が多い分だけ、水分の量が少なくなっているからです。女性は男性よりも10%も水分量が少ないといいます。
女性は男性に比べて飲酒によって酔いやすくなっています。その理由として、女性は身体が小さな分だけ肝臓が小さく、肝機能も低いことがあげられていますが、アルコールの分解はアルコール脱水素(分解)酵素と、アルコールから変化した毒性物質のアセトアルデヒドを分解するアルデヒド脱水素(分解)酵素によって行われています。
酒に強いか弱いかは、この2つの酵素の働きによって決まってくるものの、身体のサイズ、肝臓のサイズだけで決まるものではありません。飲酒をしたアルコールは体内の水分によって薄められています。体内の水分量が多いほどアルコールの濃度は下がっていくので、身体が小さく、しかも脂肪が多い分だけ体内の水分量が少ない女性のほうがアルコール度数が下がりにくくて、酔いやすいということがわかります。