運動と食事のタイミングとR‐αリポ酸

夕食前の空腹時に運動をすると、血液中のブドウ糖が不足して、それを補うために筋肉の中に蓄積されているグリコーゲンが分解されて血液中に放出されます。これを使って筋肉を動かしていくわけです。食事で摂った糖質に含まれているブドウ糖のうち余分となったものは肝臓で脂肪酸に合成され、その後に中性脂肪となって脂肪細胞の中に蓄積されていきます。
運動をして筋肉の中のグリコーゲンが減った状態で食事をすると、肝臓で合成されるグリコーゲンの量が増えて、その分だけ血液中のブドウ糖が減ります。血液中のブドウ糖が多くなると、これを細胞に取り込ませるために必要となるホルモンのインスリンが膵臓から分泌されます。血液中のブドウ糖が少なくなるということは、インスリンの量を減らすわけですが、インスリンには肝臓での脂肪酸の合成を促進する働きがあります。そのために脂肪の蓄積も減るようになります。
この仕組みから、運動をしてから食事をするというタイミングが体脂肪の減少に役立つことになるわけですが、空腹時の運動によって血液中のブドウ糖が多く使われるようにするためには、細胞のミトコンドリアにブドウ糖を効果的に取り込む必要があり、そのためには三大ヒトケミカルの一つであるR‐αリポ酸(天然型のα‐リポ酸)が充分にあることが条件となります。つまり、運動と食事のタミングによるメディカルダイエットを促進させるためには、R‐αリポ酸の摂取が役立つというわけです。
R‐αリポ酸によって血液中のブドウ糖が多く使われるほど、筋肉の中のグリコーゲンが分解されることになるわけですが、ブドウ糖を多く消費するのは有酸素運動です。しかし、筋肉が強く刺激されることによってグリコーゲンの分解が進みやすくなります。筋肉を強く刺激するのは無酸素運動のほうですが、歩幅を広げて、勢いよく歩くことによって、全身の筋肉の約70%を占める下半身の筋肉が刺激されます。ウォーキングでも歩き方によってブドウ糖の減少が違ってきて、R‐αリポ酸の効き方も違ってくるのです。