関節の鎮痛作用に関わる健康食品とメディカルダイエット

関節の軟骨と潤滑液を補って、膝の痛みを感じにくくするためにサプリメントを活用しても、なかなか効果が表れにくいということがあります。それは軟骨が回復するまでに期間がかかるからで、その期間が長いと、効果がないサプリメントと判断して中断することにもなります。そこで膝の痛みを改善するサプリメントの多くには、痛み止めの成分が加えられています。痛み止め成分によって痛みを顕現させている間に、軟骨と潤滑液の成分の効果を得ようとしているわけです。
痛み止め成分としてはMSM、キャッツクロー、デビルズクローがありますが、どれも水溶性成分であるので、食事の後でも空腹時でも吸収される特徴があります。
MSMはメチルスルフォニルメタン(Methyl Sulfonyl Methane)の略で、関節、皮膚、筋肉、髪、爪などに含まれるアミノ酸の生成に必要不可欠な有機硫黄化合物です。アメリカでは関節痛の改善にサプリメントとして使用され、日本では2001年に食品として許可されました。変形性膝関節症などの痛みの軽減のほか、血管を拡張し、血液凝固を抑えるとともに痛みと炎症を抑える作用があります。コラーゲンの生成を補助することから美容サプリメントとしても利用されています。また、粘膜を強化することから粘膜の炎症や花粉症の改善作用があります。
キャッツクローはペルーに自生するカギカズラ科のツル性1年草で、葉の付け根に猫の爪のようなトゲがあり、その形状から名づけられました。ペルーの先住民のインディオだけでなく、インカ帝国の時代から神経痛、腰痛、関節痛、リウマチなどの伝承薬として使われてきました。根に含まれるアルカロイドには痛みを軽減させるとともに、白血球の作用を活性化させ、免疫を高める作用があります。また、血管を拡張して血圧を下げる作用や抗酸化作用も認められています。
デビルズクローはアフリカの砂漠に自生するゴマ科の多年草で、根がハーブとサプリメントに使われます。堅い2本のトゲがあり、悪魔の爪を連想させることから名づけられました。特有成分のハーバゴサイドには抗炎症作用、鎮痛作用があり、変形性膝関節症やリウマチなどの膝関節痛の改善に主に使われています。また、血圧低下、血糖値低下、胃酸分泌などの作用があります。