骨と関節はウォーキングで丈夫になる

太っていることがいけないという報道は頻繁にされていますが、“それでは健康面で良いことは”というのはテレビネタ、ネットネタになりやすいテーマです。
太っていることのデメリットとしては血圧や血糖値、中性脂肪値、コレステロールの上昇などがあげられていますが、その反面にストレスに強いことと、骨と関節が丈夫なことというメリットがあります。太っている人のほうが免疫は高いとの研究報告もあります。
骨は硬くて変化がないようなイメージがあるものの、常に破骨細胞によって破壊され、常に骨芽(造骨)細胞によって新たに作られています。破骨細胞で骨を溶かしているのは酵素や酸で、骨芽細胞が作り出しているのはコラーゲンです。そこにカルシウムが付着して新しい骨が作り出されています。
骨量は10代後半がピークで破骨細胞の働きが低下して40歳を過ぎると大きく減少していきます。それに対して、破骨細胞の働きは成人以降ではほぼ変化しません。そのため、骨芽細胞が破骨細胞の働きを下回ったときには、骨密度は急激に低下していくことになります。
骨芽細胞は刺激を受けるほど活性化するので、体重が重い人ほど刺激が強くなり、活性化しやすいことになります。そのために体重を維持することはなく、刺激が強まるように歩く時間を長くすること、早く歩くこと、坂道や階段を歩くこと、そして荷物を背負って歩くことがすすめられます。