髪の毛の健康はドライヤーの温度の切り替えから

天丼と天井を並べて、校正ミスの話を紹介したところ、ある作家の名前と渾名(あだな)についてメールをくれた編集者がいました。その作家は秀作という名前ですが、自分の渾名を“禿作”と書いている という話です。これを作家の集まりで耳にしたという話をして、今のようにパソコン打ち込みではない時代に、秀とするところを禿(はげ)と載せられてしまい、案外と面白いということで使い始めたとのことです。なるほどと、頷きながらの返信メールを送りました。
その話を日本メディカルダイエット支援機構の理事長にしたところ、その話は本人から10年以上も前に聞いたことがある、とのこと。秀作先生は今では作家団体の理事長を務めていますが、当法人の理事長も以前に同じ団体で理事をしていて、秀作先生のお父上の作家が役員を務めていた時代のこと。秀作先生とは作家団体の文芸誌の編集を一緒にやっていたことがあり、一緒に飲食もしていたので、本人から聞いたのも、なるほどのことです。
なんで、こんな話を書いているのかというと、髪の毛の健康の話題が広まっているからです。男性は髪が薄くなってくるとケアに力を入れて、シャンプーにリンス、養毛剤に育毛剤、ヘアケア商品に注目をしますが、薄いといっても禿が近づいてきてから気づかっても遅いという話です。では、早くヘアケア商品を使っていればよかったのかというと、余計なものを使うと、かえって髪の毛によくない、抜けやすくなる、質が悪くなるということが起こります。
では、何をすればよいのかというと、ドライヤーの送風の温度の切り替えです。ドライヤーには温風と冷風の切り替えがついています。髪を乾かすだけなら温風だけでもよいはずですが、わざわざ冷風(といっても送風)がついています。日本で初めて販売されたドライヤーにも切り替えがついていました。
温風で乾かしたままだと髪の毛のキューティクルの結びつきが弱まったままで、これを続けていると髪の毛の中に空洞ができて艶も弾力も失われていくようになります。ところが、温風で乾かしたあとに冷風を当てると結びつきが洗髪前の状態に戻り、艶も弾力も失われにくくなります。この方法を、すでにやり続けていて髪の毛の質に問題があるという人は別の要因もあるのですが、まだ大丈夫な段階の人で、温風だけだったという人に冷風で仕上げることをすすめています。
この話を聞かせたい髪に悩んでいるメディア関係者は多くて、話題を提供していると、「どうして髪に関わる業界は伝えてこなかったのか」という疑問は当然のように出てきます。関係者の中には、ヘアケア商品が売れなくなるからと穿った考えを言う人もいましたが、それは置いておいても自分の髪の健康のために誰でもできるテクニックは広く伝えておきたいものです。