1日の歩数の目標値と現状のギャップ

1日に、どれくらい歩けばよいのかの目標は「健康日本21」(第二次)に示されています。これは健康づくりの目標値を定めて、それに向かって取り組みを促進させる国民健康運動で、現在の第二次は平成25年度から10年間の期間となっています。平成34年の段階での歩数の目標値ですが、男性は20〜64歳で9000歩、65歳以上は7000歩とされています。女性は20〜64歳は8500歩、65歳以上は6000歩とされています。
これに対して現状では、どうなのかというと、平成29年調査(国民健康・栄養調査)では男性は20〜64歳が7636歩(1363歩減)、65歳以上は5597歩(1343歩減)、女性は20〜64歳が6657歩(1403歩減)、65歳以上は4726歩(1274歩減)となっています。目標に対して1300歩前後が不足しているということで、これを補うには15分程度の歩行時間を増やすようにすればよいことになります。
あくまで平均的な数値なので、それぞれの方が歩数計で自分の歩数を確認して、不足分をプラスするようにしてほしいとことですが、元気に歩くという前提であれば、10分間の歩行で1000歩ほどになります。歩幅が60cmだとすると600mほどの距離になります。無理をすることなく、少し歩く距離を長くするということでクリアできる目標です。
ただ歩けばよいということではなくて、健康効果を高めるためには、増やす分は是非とも中強度の早歩きとしてほしいところです。中強度の歩行というのは、なんとか会話ができる程度の負荷がかかる早歩きです。これによって健康問題の根底にある肥満の解消にウォーキングを役立てることができます。「健康日本21」(第二次)の肥満に関する目標値(平成34年)は男性の20〜60歳が28%のところ現状(平成29年)は32.8%、女性の40〜60歳が19%のところ22.2%となっています。地域の方々がウォーキングの機会を増やすことで、肥満の方を減らし、健康度を高め、医療費の抑制につながるであろうという数値となっています。