最新情報

発達栄養110 おいしく噛んで食べられる食品

噛むことは、消化、吸収、その先の血液循環、臓器や器官での代謝、そして排泄にまで影響する重要な行為です。前歯(門歯)で粗く噛み、奥歯(臼歯)ですり潰してから飲み込むことで、これは咀嚼(そしゃく)と呼ばれています。 一口について粗く噛むのは5〜6回、すり潰すのに15〜20回で、食品の硬さにもよるものの、合わせて25回は噛むことがすすめられます。唾液を多く分泌させて、消化しやすくなるための咀嚼は1


身体年齢25 握力を強化する運動習慣

身体年齢測定では握力が指標の一つとなっていて、握力の低下は全身の筋肉の減少と筋力の低下を知るための重要な要素です。握力が強くなれば、身体年齢測定では実年齢よりも若く表示される可能性があるわけですが、ただ握力を強くする運動(ニギニギやハンドグリップ、雑巾絞りなど)をすればよいというわけではありません。 握力は全身の筋肉の量を推測する指標であって、握力を強化したからといって、全身の筋肉が増えるわ


理想実現のための代謝促進27 代謝促進成分の減少は合成量の減少のせい

代謝促進成分は、エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を細胞のミトコンドリアでエネルギー化させる役割をしているもので、体内で合成されています。代表的な代謝促進成分はL‐カルニチン、コエンザイムQ10、α‐リポ酸で、どれも合成のピークは20歳代前半です。 体内の代謝促進成分は、合成されるものだけでなく、食品に含まれているものもあります。L‐カルニチンを例にすると体内保持量のうち合成される量は3


サプリ概論262 ビタミン、ミネラルは過去には医薬品の成分だった

ビタミンやミネラルのサプリメントは食品の成分として認識されていますが、かつては医薬品の成分で、食品の成分として使うことが禁止されていました。それは解禁されたのは、それほど昔のことではなくて、1997年(平成9年)に厚生労働省(当時は厚生省)によって、ビタミンが食品として販売許可されました。 ミネラル12種類が食品として販売許可されたのは1999年(平成11年)のことで、やはり以前は医薬品の成


噛む噛むeverybody7 噛んで代謝酵素を増やす

酵素は細胞の中で生化学反応を起こす成分で、酵素が正常に働くことで細胞の働きを活性させ、消化・吸収・循環・代謝・排泄などの機能を正常に保つことができます。体内の酵素はタンパク質で、肝臓でアミノ酸から合成されていますが、その合成量は40歳を過ぎたころから減少していきます。 酵素は動物の細胞にも植物の細胞にも含まれているものの、それらの食品を食べれば、それが体内の酵素となって働くわけではありません


Age free岡山19 健康ウォーキングの意義

歩くことは健康づくりの基本であることは認めるものの、これまではウォーキング大会と呼ばれるイベントが行われることが多く、日常的なウォーキングで健康になる方法については、あまり積極的に取り組まれてこなかったところがあります。 ウォーキングの全国団体としては日本ウオーキング協会があり、すべての都道府県に協会があり(例:岡山県ウオーキング協会)があります。そして、都道府県内に市区町村協会が設けられて


ツイン・ウォーク59 高齢者のための筋肉強化歩行

ウォーキングは筋肉の負荷を高める歩き方をすることによって強化していくことができるといっても、高齢者の場合には筋肉にタンパク質が取り込まれにくくなっています。運動をすると筋肉は傷つき、その傷にタンパク質が取り込まれることによって筋肉が増えていきます。 筋肉の細胞は繊維状になっていることから筋繊維と呼ばれていますが、筋繊維の数は生涯にわたって変わることはありません。誕生したときから人生の最後を迎


発達障害支援14 ABC分析1 行動の強化と弱化その1

1)行動の強化と弱化 問題行動の改善についてABC分析の立場で解説していくが、要求の実現のところで取り上げた、ほしいために泣くという行動について詳細をみていきます。 ABC分析では、行動の原因となった先行刺激(先行事象)、行動、その結果としての後続刺激(後続事象)に分けて考えられています。 おもちゃ売り場の前を通ったという先行刺激があり、おもちゃ売り場の前で泣くという行動によって買っ


Medical Diet183 脂肪摂取を減らしてもやせない人への対応

太っているのは、体脂肪が多くなっている状態です。腹部や下半身に蓄積される体脂肪が多いと、食事で摂る脂肪を減らそうとする人が多いのですが、脂肪が多く含まれる食品の摂取量を減らしても、肉の脂肪を取り除いたりしても、なかなか効果が現れにくいということが多くなっています。 体脂肪は内臓脂肪と皮下脂肪を指しています。内臓の周りと皮膚の奥にある脂肪細胞の中に蓄積されている中性脂肪が多い状態ですが、体脂肪


健康食品 敵か味方か44 使用する対象者での試験結果なのかを確認

健康食品は有効成分の種類や配合量が注目されます。有効性のデータが示されて販売される機能性表示食品の場合には、どのような機能性なのかが表示されています。機能性があって、配合量が多ければ有効性が高いと判断する人が多いということですが、もう一つ注目して確認しなければならないことがあります。それは、どんな人で得られた結果であるのかということです。 高齢者を対象とした健康食品は、高齢者での結果が示され