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あくまでも噂話55「今の付き合いを大切にする」

発達障害や学習障害がある子どもの支援に携わっていると、コミュニケーション能力が低い子どもたちの悩みに直面することがあります。家庭に居場所がない、学校でも友達がいない、そのために第三の居場所を求めているけれど、なかなか見つからないという悩みを多く見聞きします。 友達は、志や行動を一緒にして、いつも親しく交わっている人たちと一般には定義されています。友達づくりという言葉があって、わざわざ作ろうとしな


エネルギー代謝12 代謝を高めるバウンド運動

エネルギー代謝促進の運動は有酸素運動が中心であることから、さまざまな運動法(ウォーキング、ジョギング、ランニング、スイミング、サイクリング、フィットネスなど)があげられますが、それらの準備運動にも使われるバウンドボールを用いた有酸素運動を採用しています。 バウンドボールは、一般にはバランスボールと呼ばれているものです。 日本に初めて持ち込まれたときにはBボールと呼ばれて、バウンド(Bound)


脳の健康寿命91 糖尿病の合併症1

糖尿病は認知症のリスクを高めますが、それは細くてもろい細小血管の老化と関係しています。 「糖尿病で死ぬことはない」とは、検査を受けて高血糖を指摘された人が、よく口にする言葉です。こういった感覚が、糖尿病の受診を遅らせる原因となっています。 糖尿病になったからといって、それだけで亡くなることはないものの、年間の死亡原因を見ると、糖尿病は第10位前後であり、年間に1万4000人以上が亡くなっていま


発達栄養44 吸収のメカニズム

腸壁には栄養素と反応する酵素があり、その酵素が存在する部位で反応が起こり、栄養素が吸収されています。栄養素が主に吸収されるのは小腸(十二指腸、空腸、回腸)ですが、大腸ではビタミンB₂、ビタミンB₆、パントテン酸、葉酸、ナイアシン、ビオチン、ビタミンKが合成され、それらは大腸壁からも吸収されています。 栄養素は、それぞれの種類によって吸収率が異なっています。一般にビタミンの吸収率は60~90%で、


サプリ概論196 疲労回復の機能性の表示

脳の疲労回復には、ストレスを緩和させる成分でもあるGABAを摂るようにすすめられます。GABAは、γ−アミノ酪酸(Gamma-Amino Butyric Acide)というアミノ酸の一種で、特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品の成分にもなっています。 ただ、機能性表示食品では「デスクワークによる一時的な精神的ストレスや疲労感を緩和する機能があることが報告されています」と表示されていて、「デス


Medical Diet117 怠け者にL‐カルニチンを紹介してよいのか

「ダイエット」と「メディカルダイエット」は違うと常々言っています。「ダイエット」はやせることで、「メディカルダイエット」は体調をコントロールするために体脂肪を調整することだと、簡易的に説明しています。“簡易的に”というのは、実は体脂肪を減らせばよいわけではなくて、健康度が高まらなかったら、やせようが太ろうが、どちらも正解と言えないということを指しています。 ただ「やせたい」ということなら、生理学


あくまでも噂話54「余分な体脂肪をエネルギーに変えなければならない時代」

断捨離ブームの始まりの都市とされる2009年には、「いつでもコンビニで手に入るものを家に備蓄しておく必要はない」という主張が受け入れられ、身近に置いておくべき食品まで断捨離した人も少なくありませんでした。これは、今の状態が長く続くという安心というか慢心があってのことで、この慢心は東日本大震災(2011年3月11日)の発生で実に危ういことが明らかになりました。断捨離ブームから、わずか2年後のことです


エネルギー代謝11 支援する人を支援する

発達障害児を支援する活動として、日本メディカルダイエット支援機構では発達栄養学の研究を行い、発達障害児の保護者や支援施設の職員に対して、栄養学的なアプローチでの支援を行っています。通常の栄養補助の手法が通じない子どもも多く、中でも極端な偏食が多くみられる発達障害児の栄養支援は、発育途中の子どもには必ず通用するものと自負しています。 発達障害児に限らず、支援する人の負担は大きく、支援する人を支援す


脳の健康寿命90 糖尿病のタイプの違い

糖尿病は認知症のリスクを高めますが、2タイプのうちリスクが高いのは2型糖尿病のほうです。糖尿病は、1型糖尿病と2型糖尿病に大きく分けられています。 1型糖尿病は、膵臓でインスリンを合成するランゲルハンス島のβ細胞が破壊され、インスリンの分泌が大きく減るタイプで、インスリンを外から与える治療が不可欠となっています。破壊の原因としては、遺伝のほかにウイルス感染や、本来は自分の体を守るための免疫細胞の


発達栄養43 腸の仕組み2

消化と吸収に関わる酵素は、弱酸性から中性のpHの中で最も働くようになっています。胃液の分泌量が多ければ、腸内のpHは消化・吸収に適した状態となりますが、胃液が少なくなり、pHが低下すると消化・吸収に影響が出るようになります。 大腸は約1.5mの長さがあり、小腸の2倍ほどの太さ(5~7㎝)があり、盲腸、結腸、直腸に分かれます。結腸は上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸に分けられます。大腸壁は小腸