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健康と美容のための皮膚の構造とメカニズム

皮膚の真皮にはコラーゲン線維やエラスチン線維といったタンパク質や、ヒアルロン酸というムコ多糖類が存在しています。コラーゲンは体内のタンパク質の3分の1ほどを占めていて、全身の約60兆個の細胞を結合させる役割をしています。エラスチン線維は皮膚のタンパク質の2%ほどでしかないものの、コラーゲン線維に巻きつくような状態で、コラーゲン線維をバネのように皮膚の組織を支える役目をしています。 ヒアルロン酸は


学習障害10 漢字が読めないと算数の文章問題が理解しにくい

発達障害の学習障害の算数障害は、数の感覚がわからずに計算が苦手という認識がされていますが、足し算、引き算ができても、それと同じことを文章問題で出されると混乱して計算することができないということがみられます。文字を読んで内容を理解する識字に問題があると、計算まで進むことができなくなるということも、よくみられることです。 学習障害の識字障害のために漢字が読めないと、文章問題を理解することができなくな


発達栄養学10 代謝に必要な主要ミネラルの役割2

主要ミネラルのうち前回はカルシウム、リン、カリウムを紹介しましたが、それに続いてイオウ、ナトリウム、塩素、マグネシウムの働きを紹介します。 イオウは必須アミノ酸のメチオニン、システインの成分で、身体の組織を作るために欠かせないミネラルです。健康な皮膚や爪、髪の毛を作る、軟骨・骨・腱を作る、肝臓の分泌を助ける、糖質と脂質の代謝に働く、細菌感染に対する抵抗力を高める、といった作用があります。食品では


日本人の色素細胞メラノサイトの特性

皮膚にはメラニン色素を作り出すメラノサイト(色素細胞)があり、肌色(黄色)メラニンと黒色メラニンが作り出されています。メラノサイトの数は人種では大きな違いはないのですが、メラノサイトの活性度が人類によって異なっています。黒人種はメラノサイトが活性化しやすく、紫外線を浴びるとメラニン色素が活発に合成されます。メラニン色素が多くなるほど紫外線が通過しにくくなるため、黒人種は紫外線によるダメージを受けに


学習障害9 書字障害は漢字筆記を義務づけない

小学1年生で漢字を学ぶときには、学んだ漢字は、すべて漢字で書くことが求められます。それができるのが普通であるとの考えがあるからですが、発達障害の学習障害のうちの書字障害がある子どもは、読むことができても書くことができないということがあり、書けない漢字があることがプレッシャーになって、漢字を書くことが嫌いになることもあります。この嫌いという感情が、せっかくの学ぶ機会を逃してしまうことにもなります。


発達栄養学9 代謝に必要な主要ミネラルの役割

それぞれのミネラルの役割を知ることは、代謝の促進だけでなく、健康の維持・増進にも役立ちます。カルシウム、リン、カリウム、イオウ、ナトリウム、塩素、マグネシウムの7種類は主要ミネラルと呼ばれます。 カルシウムは骨や歯に必須の体内で最も多いミネラルで、体重の約2%を占め、そのうち約99%が骨や歯にあり、約1%が血液や筋肉中にカルシウムイオンとして溶け込んでいます。血液凝固、筋肉収縮、神経系の調整のほ


日本人は皮膚の角質層が薄い

日本人は、角質層が薄いことによってメリットと同時にデメリットもあります。日本人は表皮が薄い分だけ真皮と皮下組織が厚く、角質層から真皮が透けて見えやすく、肌が白く見えやすくなっています。角質層が剥がれやすいため、基底層で作られた細胞が有棘細胞、顆粒細胞と形を変えながら角質層まで上がってくるまでの期間が約2週間と短く、表皮の代謝サイクルのターンオーバーが起こりやすくなっています。そのため、肌の新陳代謝


学習障害8 漢字の書字教育について考える

漢字は小学1年生から学ぶものとなっています。入学前までには自分の名前を漢字で書けるようにしよう、それができない場合でも自分の名前の漢字は読めるようにしよう、ということは入学前に期待されることがあります。小学1年生で学ぶ漢字の中に名字が含まれる場合には、名前も同じように小学1年生で学ぶなから選んだということは以前にはあったようですが、キラキラネームの時代には、そんな親の思いも通じなくなっているようで


発達栄養学8 ミネラルの代謝の働き

人体の約95%は炭素、水素、酸素、窒素などの元素が結合した有機物で、残りの約5%の元素の無機質がミネラルとなっています。体内に必要な16種類のミネラルは必須ミネラルと呼ばれます。ミネラルのうち体内に比較的多い7種類(カルシウム、リン、カリウム、イオウ、ナトリウム、塩素、マグネシウム)は多量(主要)ミネラル、少量しか含まれない9種類(鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、セレン、マンガン、モリブデン、クロム、コバル


紫外線は目にも皮膚にも悪影響

紫外線の害は皮膚だけではなく、目の水晶体にも大きな影響を与え、紫外線を浴びる機会が多くなるほど白内障を起こしやすくなります。白内障は眼球の水晶体が濁って、視力が低下し、悪化すると失明する疾患となっています。紫外線は水晶体に吸収されやすく、紫外線を浴びる量が増えるほど水晶体のタンパク質が変化して濁るようになります。白内障の一番の原因は老化ですが、その原因の20%ほどは活性酸素の影響とされています。