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Age free岡山26 フレイルの基準と考え方

フレイルは、加齢によって心身が老いて、衰えた状態を指していて、高齢者に特徴的に表れる状態と一般には考えられています。フレイルは英語の「frailty」をもとにしたもので、虚弱、脆弱、老衰と訳すことができます。 医療業界で用いているフレイルは日本老年医学会が提唱した概念で、「frailty」を単に訳したものではなくて、介入することによって元の状態に戻すことができるという考えがあり、日本独自の用


理想実現のための代謝促進31 筋肉を増やすための代謝促進

エネルギー代謝の前半は細胞の中でエネルギー源をエネルギー化する“異化”で、作り出されたエネルギーを使って細胞に必要な成分を作り出すのは後半の“同化”です。細胞の中でエネルギーを作り出しているのは、同化を進めるためです。 細胞に必要な成分というのは、細胞を構成するタンパク質、酵素、ホルモン、神経伝達物質、代謝促進成分などです。この働きが正常に働くことで、細胞レベルから健康にしていくことができま


Medical Diet187 内臓脂肪が悪玉扱いされる理由

内臓脂肪は、内臓の周りの脂肪細胞に蓄積されている脂肪(中性脂肪)を指しています。内臓脂肪は重要なエネルギー源を蓄積する場所だけに、本来なら蓄積されるのは喜ぶべきことであるはずです。 それが健康の維持に悪いものであるような見られ方をするのは、多く蓄積されすぎている人が多いからです。 内臓脂肪が健康の維持によくないとされているのに対して、皮下脂肪は多く蓄積されていても見た目は悪いということ


健康デザイン4 トータルで健康を考える活動

健康デザインを栄養摂取についてだけで実施するなら、栄養摂取の状態を身体の状況を把握して、不足しているものが補えるように食べ物や飲み物を変え、場合によってはサプリメント(ビタミン、ミネラルなど)の摂取を指導すればよいので、それほど困難なことではありません。 “困難”というのは、指導する側にとっても、指導を受けて実践する人にとっても、ということを指していて、実態を把握すれば栄養指導の専門家であれ


健康デザイン3 THP運動と健康デザインの共通項

厚生労働省によって今も進められているTHP運動は、労働者の心身の健康をトータルとして捉えて、それぞれの方に適した健康づくりの方法を提供する活動です。 THP(トータル・ヘルス・プロモーション)運動の裏付けとなっている労働安全衛生法では第69条の第1項で「労働者の健康保持増進を図るために必要な措置を継続的かつ計画的に実施することが事業者の努力義務として定められている」ことが明記されています。


噛む噛むeverybody14 歯・口腔の健康の課題

厚生労働省の「健康日本21」では、歯・口腔の健康について目標を定めて健康づくりを推進しています。その考えの基本について紹介します。 う蝕(むし歯)と歯周病に代表される歯科疾患は、その発病、進行によって欠損や障害が蓄積し、その結果として歯の喪失につながるため、食生活や社会生活などに支障をきたし、ひいては全身の健康に影響を与えるものとされています。 また、歯と口腔の健康を保つことは、単に食


発達障害支援18 パニックへの対応

今の状態から逃れたい心理状態になるとパニック状態になることがあります。パニックは突発的な生命の危機に直面したときに起こる身体反応で、鼓動が早くなる、血の気が引いて冷静に考えられなくなる、大声で叫び出したい気分に襲われることを指しています。 発達障害がある子どもの場合には、実際に大声をあげて走り出すこともありますが、これは危険を回避して逃げるためには必要なことであり、身体に備わった生き延びるた


あくまでも噂話123「話は上手いが中身がない」

大手出版社でゴーストライターをやっていたときのこと、「話していることを、そのまま文章にするだけでよい簡単な仕事」と言われて引き受けました。普通なら、おいしい話には注意しなければいけないとブレーキがかかるところですが、そのときは時間が空いていることもあって安請け合いしてしまいました。 “安請け合い”と書いたのも“してしまいました”と書いたのも、おいしい話ではなかったということの前振りの表現です


健康デザイン2 THP運動の始まりと現在

厚生労働省が「トータル・ヘルスプロモーション・プラン」を打ち出し、多くの企業が「THP運動」に取り組んだ時代があります。THPは「Total Health Promotion」の略で、心と体の健康づくり運動を意味しています。当時の厚生省が策定した「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」に基づいた労働者の心身両面にわたる健康づくりのための取り組みです。 この指針は労働安全衛生法の改正


健康デザイン1 そもそも健康とは何だろうか?

健康づくりの方法というと、栄養、運動、休養が三大要素で、どれを重視するか、どれから始めるかという議論が盛んに行われていた時期があります。しかし、今では、どれも必要で、健康で改善を求めるなら同時に取り組むべきだとされるようになっています。 この連載コラムは「健康デザイン」のテーマで、健康づくりを無理なく無駄なく進めるために何をすべきかということを伝えていきます。初めは健康の考え方についての総論