009 脂肪燃焼効果が高いのは歩行運動

1日に消費されるエネルギー量の約70%は生命維持のために必要な基礎代謝です。そのうちの35〜38%は筋肉が消費しています。そのために筋肉を増やすことが基礎代謝を高め、全体の消費エネルギー量を増やし、脂肪が大きく燃焼するのでダイエットにつながると広く紹介されてきました。筋肉を増やす運動というと筋トレ運動のイメージがあり、激しく筋肉を動かすと筋肉の量が増えるのも事実です。しかし、これによって脂肪が大きく燃焼するわけではありません。
筋肉には筋トレなどの無酸素運動によって刺激される速筋と、有酸素運動によって刺激される遅筋に大きく分けられます。速筋はブドウ糖を主にエネルギー源として使い、遅筋はブドウ糖と脂肪酸をエネルギー源として使っています。運動を始めて10〜15分はブドウ糖が主に燃焼し、それ以降は脂肪酸が燃焼するというのは遅筋の働きを指しています。
筋肉を刺激する運動というと上半身を鍛える運動を思い浮かべる人もいますが、一般の人は下半身に約70%の筋肉があります。下半身というのはヘソから下を指しています。この下半身の筋肉を効果的に鍛えるためには歩くことが簡単かつ効果のある運動となります。歩くことを運動にするためには歩幅を広げる、勢いよく前進するという歩き方が必要です。足裏に強い刺激を感じることで筋肉の必要性が高まり、骨も丈夫になっていきます。
ウォーキングは代表的な有酸素運動で、その有酸素運動を効果的に行うためには歩いて下半身の筋肉を鍛えることが必要になるということです。